小花仙 日本語訳

中国アニメ「小花仙」を個人の趣味で日本語に翻訳しています。

小花仙第2季第36集 戦え!古霊仙族の王子の【試練の約】!

 

ご注意!!

次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。

※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。

 

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小花仙第2季第36集 战斗!!古灵仙王子的试炼之约!

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【大雑把なあらすじ】

迷の王子タバスの命を助ける代わりに、横取りした精霊王を返すと約束した黒薔薇男爵メリメ。しかし、彼は約束を破り、アンアンの仲間たちを攻撃した。自分の甘さに涙するアンアン。そんな彼女をあざ笑っていたメリメだったが、いきなり態度が豹変し、古霊仙族への積年の怨みを吐き出し始めた。誇り高き黒薔薇親王の末裔である自分が闇落ちしたのは、古霊仙族のせいであると言うのだ。メリメの望みは古霊仙族を滅ぼすこと。ククルを殺すためにメリメは黒薔薇の武器を放ったが、その棘はククルを庇おうとしたアンアンの心臓に突き刺さった。

 

メリメと対等に戦うために、ククルはある物を取り出す。それはかつて迷選香精霊王・海洋の露がくれた魔法のバッジだ。魔力の宿ったこのバッジを使えば、ククルは本来の少年の姿に戻れるのだ。しかし、それは三回までで、今回が最後の一回だった。アンアンを守るため、最後の一回を使ってメリメと戦うククル。しかし、力の差は歴然だった。なす術もなくメリメの前に倒れるククルの脳裏に、かつてのマンダーの言葉がよぎる。それは古からの掟、【試練の約】のこと。勝負の公平性を保つため、王子同士の戦いに守護精霊は手出しをしてはならないという約束だ。その約束を破り、メリメがククルにとどめを刺そうとしたその時、ククルの守護精霊マンダーが姿を現した。

 

【日本語訳】

 (ナレーション)

黒魔法の反動により、迷の王子タバスは生死の淵を彷徨っていた。なす術のない黒薔薇男爵はアンアンに助けを求め、その対価として自分たちが横取りした精霊王を返すと言ってきた。しかし、迷の王子が助かったのを見届けると、黒薔薇男爵は約束を破り、突然攻撃を仕掛けてきた。

 

 

(前回の回想シーン)

薬王「万邪帰位!…繭が破れるとき、迷の王子の傷は治っていることだろう」

アンアン「本当にありがとう!」

メリメ「本当に感謝いたします。薬王大人、そして地球の花仙魔法使者たちよ」

ククル「おい、早く約束の精霊王を返せよ!オマエ、返すって言ったよな?」

メリメ「もちろんです。…玄蛇封禁!…もちろん、お前たちを騙したのさ!」

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

アンアン「あ…」

仲間が閉じ込められた黒水晶に咄嗟に手を伸ばすアンアン。しかし、魔力を宿した黒水晶はアンアンの手をはじき返した。

アンアン「チェンハン!イートン!シューシン!」

泣きながら再び黒水晶に触れようとするアンアンをククルが止める。

ククル「アンアン、触るな!これは黒魔法だ、やけどするぞ!」

アンアンが自分の手を見ると、さきほど触れた部分はやけどを負っていた。

アンアン「私のせいだ…。全部私のせいだ…!」

自分を責め、大粒の涙を流すアンアン。

ククル「アンアン、オマエのせいじゃない。(メリメに向かって) オマエだ!恥知らずな卑怯者め!」

黒薔薇男爵メリメ「(アンアンに向かって、笑いながら) そうだ、お前のせいだ。甘すぎるのさ」

アンアン「ひどすぎるよ!」

メリメ「正義の味方という奴は、いつだって清く正しい救世主のふりをする。だが、その足元を見てみろ。奴らは多くの犠牲者を踏みにじり、すました顔でその上に立っているのだ。くだらない!」

ククル「オ、オマエ…!古霊仙ホーリーアロー!」

メリメの言葉に激怒したククルは必殺技を繰り出したが、メリメには全く効かなかった。それどころか反撃され、ククルの体は激しく地面に打ちつけられた。

メリメ「古霊仙族…!私がどれほどお前ら一族を憎んでいるか知っているか?永遠に葬り去ってやりたいほどに…!」

 

アンアン「ククル、大丈夫…?!」

ククルの元に駆け寄り、その体を抱き上げる。

ククル「ああ、大丈夫だ…」

しかし、ひどく痛めつけられたククルはとても苦しそうだった。

アンアン「黒薔薇男爵はすごく怒ってるけど、古霊仙族に何か怨みでもあるの?」

ククル「わからない…」

 

二人の言葉が逆鱗に触れたのか、メリメは怒りに震えながら古霊仙族への積年の怨みを吐き出した。

メリメ「偉大なる精霊国の中で、最も神聖で強大なる黒薔薇親王の血を継ぐこの私…。無能で卑怯な古霊仙族、そして金色の曼荼羅王子…。彼らが私をあのように軽んじなければ、私はこんな姿にはなっていなかったのに…!」

メリメが再び攻撃してきたが、アンアンは魔法のバリアを張ってなんとか持ちこたえた。

アンアン「黒薔薇男爵の魔力は禍々しすぎる!」

ククル「アイツはさっきから何言ってんだ?オレにはさっぱりわからない…」

アンアン「つ、強すぎる…!」

 

その時、ククルの脳裏にルルの言葉がよぎった。タバスとの戦いに助けに入ろうとしたマンダーを、メリメがけん制したときのことだ。

 

(ククルの回想シーン)

ルル「黒薔薇男爵が大昔からの貴族の掟、【試練の約】のことを持ち出したから…」

チェンハン「【試練の約】って?」

ルル「マンダー王子と黒薔薇男爵はそれぞれククル王子と迷の王子の守護精霊なんだけど、不公平にならないように王子同士の戦いに手出しをしてはいけないの」

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

ククル「卑怯なヤツめ!【試練の約】を破ったな!」

メリメ「それがどうした?マンダー殿下を呼ぶか?」

ククルの怒りなど気にも留めず、笑いながら更なる攻撃を仕掛けてくる。その強力な攻撃はついにはアンアンの張ったバリアを突き破った。

ククル「アンアン、大丈夫か?」

アンアン「大丈夫、私に任せて!」

 

アンアン「花仙魔法使者よ、女神様の呼び声を聞き、精霊たちの聖歌に耳を傾けよ。花仙の翼!」

 

アンアンは必殺技を繰り出したが、メリメには全く通用しなかった。

メリメ「小手先のつまらぬ技だ。…デス・ローズ!」

メリメの攻撃がアンアンの必殺技をたやすく打ち破った。そのあまりの強さにアンアンたちは成す術もない。自分の勝利を確信したメリメは黒薔薇を一輪取り出し、しばしその香りを楽しんだ。

メリメ「さらばだ、古霊仙族の屑王子。…ゆけ!」

そしてククルめがけてその黒薔薇を投げつけた。

アンアン「これ以上好きにさせない!」

体を張ってククルを守ろうとしたアンアンの心臓に、メリメの黒薔薇が深く突き刺さった。

ククル「アンアン…!」

 

瀕死のアンアンをあざ笑うメリメを見て、ククルはある物を取り出す。それはかつて迷選香精霊王・海洋の露がくれた、本来の姿に戻れる魔法のバッジだ。しかし、その魔法が使えるのは三回まで。そして今回が最後の一回だった。

 

ククル「アンアン!しっかりしろ!」

本来の少年の姿に戻り、アンアンを抱き起こすククル。その目には涙があふれていた。

アンアン「ククル…、これって最後の一回だよね…?帰るために…、残しておくんじゃなかったの…?」

ククル「アンアン、しゃべるな。お前は絶対に大丈夫だ…!」

メリメ「なんと感動的なワンシーンだ。屑王子、魔法の時間を無駄にするなよ。お前の力をとくと見せてもらおうか」

 

ククル「暗黒の心、花には決して無い色だ」

剣の先を向けながら、ククルは落ち着いた声でメリメに語りかけた。メリメは余裕の笑みを浮かべ、ゆったりした態度で聞いている。しかし…。

ククル「お前は黒薔薇親王家の誇りを踏みにじったんだ!」

この言葉はメリメの自尊心をひどく傷つけた。

メリメ「身の程知らずの小僧が!」

 

二人の戦いがここに始まった。しかし、ククルの武器が剣であるのに対し、メリメはいつものステッキだ。そして、そのステッキでククルの攻撃を軽くいなしている。

メリメ「古霊仙族の末裔とはこの程度か。まったく期待外れにも程がある」

ククル「だまれ…!」

必死でメリメに対抗するククルだったが、力の差は歴然だった。それでも一歩も引かずに戦おうとするククルの姿を見て、アンアンは懇願するように叫んだ。

アンアン「ククル、早く逃げて…!もういいから、早く…!」

メリメ「彼女の言う通りだ、屑王子。力を使い尽くしてしまうぞ?早く逃げてしまえ。ほら、無能な古霊仙族の仲間たちや、弱虫のお前の父親のように…!」

ククル「父王への侮辱は許さない!」

メリメ「お前の剣術の腕は悪くない。まるで舞いのように優雅だ。しかし、私には通用しない!」

ここでメリメが本気になる。いつものステッキが蛇と薔薇をあしらった剣に変わったのだ。

 

メリメ「水神太陰、玄冥声戻!」

メリメの必殺技はその姿を大蛇へと変え、容赦なくククルに襲いかかった。圧倒的な強さにククルは全く歯が立たない。しかし、地面に倒れたククルはそれでもアンアンの心配をしていた。

ククル「アンアン、大丈夫か…?アンアン…」

しかし、アンアンからの返事はなかった。

メリメ「なんと王子らしいことだ。…地球の少女と一緒に消えるがいい!」

ククルにとどめを刺そうとするメリメ。絶体絶命のククルの脳裏に、かつてのマンダーの言葉がよぎった。

 

(ククルの回想シーン)

ククル「どうしたんだよ、マンダー!」

マンダー「ククル、私はこの戦いに手出しをすることはできない」

ククル「何でだよ!」

マンダー「これは王子としての試練」

ククル「でも、ヤツらはあんなに卑怯なんだ!…フン!オレは負けないぞ!絶対に負けてたまるか!」

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

ククル「ごめん、アンアン…。ごめん、マンダー…」

 

魔法の時間が終わり、小さな体へと戻ったククルを大蛇が飲み込もうとしたその時…。

 

 

【続く】