ご注意!!
次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。
※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。
※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。
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小花仙第2季第26集 隐藏的真心
※23話から26話までは、鬼百合の精霊王が見せる幻、『オズの魔法使い』の世界が舞台となります。『オズの魔法使い』のあらすじは、23話の終盤と24話の冒頭でチェンハンが解説してくれています。
※キャストは、アンアン=ドロシー、ククル=臆病なライオン、チェンハン=ブリキ男、イートン=カカシ、迷の王子タバス=西の悪い魔女となります。
【大雑把なあらすじ】
鬼百合精霊王の見せる幻により、『オズの魔法使い』の世界に迷い込んだアンアンたち。オズ国王から課された任務をやり遂げようとするアンアンだったが、西の悪い魔女の策略で仲間と離れ離れになる。ようやく西の悪い魔女の城へたどり着いたが、タバスを前にアンアンは怖気づいた。その時、北の良い魔女がくれた赤い靴が強い光を放ち、その光がアンアンとタバスをそれぞれの幻の世界へと連れ去った。
タバスは彼の幻の世界で大好きな兄のシモンを見つける。優しい兄の言葉にタバスの心は折れ、幻の兄に心を委ねてしまう。
アンアンは彼女の幻の世界で大好きなママに会う。幻のママはアンアンに花仙魔法使者をやめて家族で一緒に暮らそうと言う。しかし、アンアンは幻のママに言う、本当のママは絶対にそんなことは言わないと。すると、幻のママは光に包まれ消え去った。
イートンは彼女の幻の世界でかつての完璧美少女の自分に会う。みすぼらしいカカシのイートンをあざ笑う幻の自分。しかし、美しさとはただ外見だけではなく、信念を持つことだと告げると、幻のイートンは光に包まれ消え去った。
チェンハンは彼女の幻の世界でアンアンに会う。幻のアンアンは言う、この世界に残って永遠に一緒に遊ぼうと。しかし、真の友達とはただ一緒に遊ぶだけの関係ではないと告げると、幻のアンアンは光に包まれ消え去った。
ククルは彼の幻の世界で恐怖の対象であるタバスに会う。しかし、王子としての誇りを失わず戦ったククルの勇気の前に、幻のタバスは消え去った。
それぞれが己の幻に打ち勝ったとき、鬼百合の精霊王が現れ、その勇気ある行動を賞賛した。そして、アンアンは無事に鬼百合精霊王と契約を結ぶことができた。
鬼百合精霊王の見せる幻に一人打ち勝てなかったタバスは、混沌の異世界へと戻って来た。そして、花仙魔法使者たちに呪詛の言葉を吐き、復讐を誓うのであった。
【日本語訳】
アンアン「ククル…」
ククル「アイツらは立派な花仙魔法使者だ」
アンアン「うん、ククル…」
ククル「たとえ最後の一人になったって、正義のために戦い抜いて、勝利をつかみ取ろうぜ!」
?「感動的なセリフだな」
アンアン、ククル「この声は…!」
アンアンたちが顔を上げると、そこには迷の王子タバスがいた。
タバス「お前のような屑王子が私とどう戦うか、とくと見せてもらおう」
ククル「迷の王子!」
タバス「怖いのか?」
ククル「だ、誰が怖いもんか。王子と王子の戦いだ!」
ククルの言葉を鼻で笑い、タバスはアンアンに向かって告げた。
タバス「ならば、花仙魔法使者よ、お前だけは助けてやろう。お前を私の“迷いの森”から逃がしてやる。闇が暗黒の翼を広げてお前を待っている」
タバスが指を鳴らすと、アンアンの体は光に包まれ、その場から消え去った。
場面は変わって、西の悪い魔女の城。
アンアン「ここはどこ?まるで翡翠城みたい」
?「ハハハハハ。お前は私を滅ぼしに来たそうだな」
アンアン「この声は!」
アンアンが振り向くと、そこには魔女の姿をしたタバスが立っていた。
タバス「待ちくたびれたぞ」
アンアン「迷の王子?あなたが西の悪い魔女なの?じゃあ、さっき迷いの森で会ったのは…」
タバス「あれはククルの心に棲む“恐怖”だ」
アンアン「え…」
タバス「理解できない。なぜお前のような愚かな者が【運命の人】なのか…」
タバス「な、何を言ってるの?!」
タバス「お前が無能だから、鬼百合精霊王なんぞに惑わされるのだ」
アンアン「鬼百合精霊王…」
タバス「よこせ」
アンアン「何を?」
タバス「鬼百合精霊王」
アンアン「わ、私は一度もその人に会ったことないよ」
タバス「愚かなる地球の少女よ、北の良い魔女がお前に渡した赤い靴をよこせ」
アンアン「どうして?」
タバスが魔力で水晶を引き寄せると、その水晶はまるでスクリーンのように今の仲間たちの様子を映し出した。そして、そこには信念も感情も勇気も失い、屍のようになった仲間たちが映っていた。苦し気な仲間たちの様子にたまらず涙を流すアンアン。
アンアン「イートン、チェンハン、ククル!」
タバス「いま奴らが苦しんでいるのは全てお前のせいだ」
アンアン「どうすれば、私はどうすればククルたちを…」
タバス「鬼百合精霊王を手にすべきはこの私だけだ。そして、お前たちは鬼百合精霊王の見せる幻の世界を永遠に彷徨うのだ。信念を失い、感情を失い、勇気を失い、希望を失って!」
タバスの迫力に思わず後ずさりするアンアン。窮地に追い込まれたアンアンは、ママとの思い出のペンダントに手を当て、目を瞑って願いをかけた。すると、赤い靴は光を放ち、その光の中から鬼百合の精霊王が姿を現した。なおも強い光を放ち続ける鬼百合の精霊王。その光はアンアンとタバスの体を包み、鬼百合の幻の世界へ二人を連れ去った。
場面は変わって、タバスが見る幻の世界。
そこにいたのは、片時も忘れることのなかった大好きな兄、シモンだった。
タバスの姿を見つけ、笑顔で駆け寄って来る兄、シモン。
シモン「タバス、私の愛しい弟…」
タバス「違う!これは鬼百合の見せる幻だ!」
シモン「ううん。これは幻なんかじゃない。お前の“本当の想い”だよ」
タバス「俺の“本当の想い”…?」
兄の言葉に動揺するタバス。
シモン「そう、お前の本当の想いが私を呼んだんだ。一緒に帰ろう。勇気国がお前の帰りを待ってるよ。私が永遠にお前を守る。お前の望むものは全てお前のものだ…」
タバスの欲しい言葉を矢継ぎ早に告げ、優しく抱きしめるシモン。
タバス「ほ、本当に?シモン兄さん…」
シモン「もちろん。私の一番大切なお前…」
タバス「兄さんは俺を許してくれるの?昔みたいに…」
シモン「お前の望みを言ってごらん。お前の望みは叶うのだから…」
タバス「兄さん…、俺、帰りたい…」
涙を流しながら兄に抱きつくタバス。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった。
メリメ「いけません!王子!」
メリメの声が宙に響くと、目の前の兄の姿は光に包まれ、タバスの前から消え去った。
場面は変わって、アンアンの見る幻の世界。
アンアン「ママ、私はどうすればいいの…。ママ…」
仲間たちと別れ、一人涙を流すアンアン。
ママ「アンアン」
懐かしい声に振り向くと、そこには想い続けたママの姿があった。
泣きながらママに抱きつくアンアン。
アンアン「ママ、イートンを助けて!チェンハンとククルを助けて!」
ママ「アンアン、私の愛しい子。全て終わったのよ」
アンアン「終わった?」
ママ「そう。私たちは永遠に一緒にいられるの」
アンアン「それじゃ、イートン、チェンハン、ククル、パパは?花仙精霊王、花の法典はどうなるの?」
ママ「アンアン、全て忘れなさい。あなたの希望は叶ったんだから…」
アンアン「希望…」
ママに抱かれ、目を閉じるアンアン。
しかし、アンアンの脳裏にさきほどのタバスの言葉がよぎった。
タバス「お前たちは鬼百合精霊王の見せる幻の世界を永遠に彷徨うのだ。信念を失い、感情を失い、勇気を失い、希望を失って!」
ハッと我に返るアンアン。
アンアン「違う!あなたは私のママじゃない!」
ママ「どうしたの?」
アンアン「私のママは世界一温かくて優しい人なの。ラベル大陸を救うため、仕方なく私と別れたの。だから、ママは絶対に私にあきらめさせたりしないし、大切なものを忘れさせたりしない。希望を失わせたりしない。そんなこと絶対にしない!…ありがとう。あなたが誰か知らないけど、ママに会えてうれしかったよ。でも、私にはしなくてはならないことがあるの。だから、ごめんなさい。あなたとは一緒にいられない」
涙を浮かべながら決意の言葉を口にすると、幻のママの姿は光に包まれ消え去った。
場面は変わって、イートンの見る幻の世界。
信念を無くしたイートンは、イートンの幻の前に立ち尽くしていた。
幻のイートン「あきらめなさい。貴女はちっとも美しくない。私が貴女と代わってあげる」
イートン「美しさとは、外見だけではない…」
幻のイートン「なに?」
イートン「本当の美しさは信念を持つこと…。あなたはちっとも美しくない…」
真の信念から出た言葉はイートンの幻を吹き消し、イートンは元の姿に戻ることができた。
ルーシャ「イートン、よかった!貴女は素晴らしいわ」
場面は変わって、チェンハンの見る幻の世界。
感情を無くし、力なく座るチェンハンに微笑みかえる幻のアンアン。
幻のアンアン「疲れたの?大丈夫、眠っていいよ。私たちは永遠に一緒に遊べるんだから…」
チェンハン「友情とは、ただ一緒に遊ぶことではないの…。ずっと一緒にいられるということ…」
アンアン「じゃあ、どうすればいいの?」
チェンハン「友情は、ずっと心に残るの…」
真の友情から出た言葉はアンアンの幻を吹き消し、チェンハンは元の姿に戻ることができた。
ルル「チェンハン、会いたかったよ~!」
場面は変わって、ククルの見る幻の世界。
タバスに痛めつけられ、瀕死のククル。
幻のタバス「己の敗北を認め、私の配下となるなら許してやろう」
ククル「誰が!」
幻のタバス「弱く愚かなくせに強がって…」
ククル「本物の王子は簡単に負けを認めたりしない。真の勇気とは強い意志のことだ。来い!オレはオマエなんかを恐れたりしない!」
小さな体で勇敢に立ち向かうククル。その勇気の前に幻のタバスは消え去った
各々の試練を乗り越えたアンアンたち。そのとき鬼百合が花開き、中から精霊王が姿を現した。
鬼百合の精霊王「素晴らしい。運命の花仙魔法使者、そしてその仲間たちよ。貴女たちは私の与えた試練を乗り越え、“心の奥底に隠された本心”を見つけ出しました。私、鬼百合精霊王ドロシーは貴女を認めます」
アンアン「他のみんなは無事なの?」
精霊王は笑顔でうなづくと、魔法でククルたちをその場に呼びよせた。
仲間たちの元気そうな姿を見て涙を流すアンアン。
アンアン「よかった、よかった!」
ククル「庶民、オマエまた泣いてるのか。オレたちはみんな自分の役目を果たしたぞ。次はオマエの番だ。王子のメンツをつぶすなよ」
ククルに促され、アンアンは魔法のステッキを構えた。
アンアン「偉大なる花神ププラ様を証人とし、花仙魔法使者の名をもって、ドロシー、貴女と契約を結びます!」
― 鬼百合精霊王ドロシー、花仙魔法使者と契約完了 ―
場面は変わって、混沌の異世界。
鬼百合の見せる幻に打ち勝てなかったタバスは混沌の異世界へと戻ってきた。
メリメ「王子!」
タバス「下がれ!」
メリメ「殿下、貴方はご自分を見失ってらっしゃいます」
タバス「黙れ!」
メリメ「王子はお疲れのご様子、どうかゆっくりお休みください」
タバス「苛立たしい花仙魔法使者ども、忌々しい花仙精霊王ども、絶対に放ってはおかない!」
タバスの暗黒世界で囚われの身となっているルシオ。
彼が苦し気に何かを呟くと、彼を閉じ込めている鏡に亀裂が入った。
【続く】