小花仙 日本語訳

中国アニメ「小花仙」を個人の趣味で日本語に翻訳しています。

小花仙第2季第23集 オズの魔法使い

 

ご注意!!

次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。

※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。

 

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小花仙第2季第23集 绿野仙踪

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※23話から26話までは、鬼百合の精霊王が見せる幻、『オズの魔法使い』の世界が舞台となります。『オズの魔法使い』のあらすじは、23話の終盤でチェンハンが解説してくれています。

※キャストは、アンアン=ドロシー、ククル=ライオン、チェンハン=ブリキ男、イートン=カカシ、迷の王子タバス=西の悪い魔女となります。

【大雑把なあらすじ】

休み返上で花仙精霊王の捕獲に明け暮れる花仙魔法使者たち。鬼百合の精霊王をつかまえようとしたその時、迷の王子タバスが現れた。タバスに横取りされないよう、精霊王に向かって魔法のステッキを構えるアンアンだったが、鬼百合の精霊王の幻覚の世界に飲み込まれてしまった。

 

アンアンが目を覚ますと、そこはオズの魔法使いの世界。北の良い魔女の導きの下、ライオンのククルとブリキ男のチェンハンと合流し、オズ国王の待つ翡翠城へと向かうのだった。

 

【日本語訳】

混沌の異世界の鏡の中で、囚われの身となるルシオ(エドウィン)。そこに現れる迷の王子タバス。

タバス「“最強の魔法師”と名高いエドウィンも、今は私の籠の鳥。お前の大切なあの無能な王子と地球の庶民とて、私のあやつり人形のようなもの。ハハハハハ」

タバスの声が聞こえたのか、ルシオの指がかすかに動いた。

タバス「おっと、無駄に動くなよ。お前はそこで奴らがやられる様を見てればよい。じきに奴らをお前のもとに送ってやる」

 

黒い薔薇の花びらを舞い散らせ、黒薔薇男爵メリメが現れた。

黒薔薇男爵メリメ「王子」

タバス「鬼百合の精霊王は見つかったか」

メリメ「はい」

タバス「シア・アンアン、ゲームを再開しよう。ハハハハハハ」

ルシオ(エドウィン)「アンアン…」

 

場面は変わって花港市。花仙精霊王を捕まえようと頑張るアンアンたち。

アンアン「チェンハン、イートン、あっち!ほら!」

ククル「逃げらんねーぞ!」

薄紫色の光の玉(花仙精霊王)を追いかけるアンアンたち。しかし、光の玉はふわふわと飛び、なかなか捕まえることができない。

イートン「もう6時過ぎだよ。今日はダンスのレッスンもあるし、速攻で片付けるよ!」

ルーシャ「うん!」

チェンハン「今日が土曜日でよかったよ。魔法少女も楽じゃないね」

ルル「チェンハン、頑張れ!」

ククル「おい、優等生ども!もっと集中しろ!」

アンアン「私はまだ宿題終わってないけどね。ハハハ…」

一同「アンアン、それはダメだよ…」

ククル「あっ、逃げるぞ!」

 

光の玉が空高く舞い上がったその時、迷の王子タバスと黒薔薇男爵メリメが現れた。

タバス「愚か者ども…」

ククル「あ!」

ククル「フン!またオマエか。毎回毎回、精霊王をゲットしようとするときに現れやがって。このコソ泥野郎!」

タバス「口だけは達者だな。実力で私と勝負してみたらどうだ?」

ククル「オレ様はお前なんか相手にしねーよ。…アンアン、ほら、やっちまえ!」

アンアン「何様だよ!」

 

タバスが光の玉に魔力を注ぐと、その玉は強い光を放ち始めた。

ククル「アンアン、ヤツに先を越されるな!」

アンアン「うん!」

タバスに負けじと、アンアンも光の玉に向かって魔法のステッキを構える。すると、その玉は目の眩むような強い光を放った。

アンアン「あっ、この光は!」

ククル「うわ!」

メリメ「王子!」

その身を盾にして、強烈な光からタバスを守るメリメ。しかし、タバスは見てしまった。その強い光の向こうに佇む、愛しい兄の幻影を。

タバス「兄さん…」

そして、アンアンが見たものは、ずっと会いたかったママの姿だった。

アンアン「ママ、ママ」

ママの幻影を負い、アンアンは強い光の中に飲み込まれていった。

 

場面は変わって森の中。

白い服を来た女の人が、心配そうな面持ちでアンアンに語りかけている。

?「大丈夫?目を覚まして…」

アンアン「あれ?ここはどこ?」

?「よかった。気がついたみたいね」

アンアン「だ、だれ?ここはどこ?」

?「ここはオズの国よ」

アンアン「オズの国?」

?「そう。私は北の良い魔女」

アンアン「良い…魔女?!」

北の良い魔女「怖がらないで。私は良い魔女よ」

アンアン「私はどうしてここに来たの?ククル、チェンハン、イートンはどこ?!…あの、私の仲間たちを見ませんでしたか?」

北の良い魔女「見てないわ」

アンアン「どうしよう!」

北の良い魔女「私にもわからないわ。でも、あなたが現れたおかげで、東の悪い魔女は死んでしまったわ」

アンアン「え、私は何もしてないよ」

北の良い魔女「きっとあなたは神様が遣わしたオズの国の救世主ね」

アンアン「違うってば、誤解だよ!これは絶対に精霊王の仕業だな。…まあいいか。北の良い魔女さん、私はこの後どうすればいいの?」

北の良い魔女「もし、分からないことや叶えて欲しい事があれば、万能で偉大なるオズ国王のところへ行きなさい」

アンアン「オズ国王?」

アンアンの問いかけに、北の良い魔女はうなずいた。すると、アンアンの足元に白い一筋の道が現れた。

北の良い魔女「この白い道をまっすぐ行くと、オズ国王の住む翡翠城に着くわ」

アンアン「わかった、ありがとう。(自分に向かって)シア・アンアン、頑張れ!」

北の良い魔女「お待ちなさい。この靴は東の悪い魔女の持ち物で、とても強い力を宿しているの。彼女がいなくなった今、この靴の持ち主はあなたよ」

そう言うと、北の良い魔女はアンアンに赤い靴を差し出した。

アンアン「この靴が何か役に立つの?」

北の良い魔女「お履きなさい。運命の少女よ」

言われるままに赤い靴を履くと、アンアンは『オズの魔法使い』の登場人物、ドロシーに変身した。

 

オズ国王に会うため、白い道に沿って翡翠城を目指すアンアン。その時、繁みの中から物音が聞こえてきた。

アンアン「あれ、空耳かな」

しかし、やはり物音が聞こえてくる。アンアンは勇気を出して、木の棒で繁みをつついてみた。

ククク「わー!オレ様の尻~!」

すると、繁みの中からライオンの姿をしたククルが飛び出した。どうやら、アンアンは木の棒でククルのお尻をつついてしまったらしい。

アンアン「あはははは」

ククルの姿を見て笑いだすアンアン。そして、そこで初めてククルは自分の姿に気づいた。

ククク「うわー!どういうことだよ!」

アンアン「アハハハハ、変なの~!でも、よかった。ククルが見つかって」

ククル「一体どういうことだよ?もしかして、また花仙精霊王の仕業か」

アンアン「たぶんそうだと思う」

ククル「オレたちはどうすればいいんだ?」

アンアン「翡翠城に行こう」

ククル「翡翠城?」

 

ククルも仲間に加わって、翡翠城を目指す二人。アンアンは何か考え事をしているようだった。

ククル「何考えてんだ?百面相して」

アンアン「ククル、“オズの国”ってどこかで聞いた気がするんだけど、どこで聞いたか思い出せないの」

ククル「はあ、なんでオマエみたいな馬鹿がこのオレ様の助手なんだよ」

アンアン「何だって?誰が馬鹿だって?それに、私はククルの助手じゃない。ククルが私の助手だよ!」

ククル「オマエだ!」

アンアン「おまえだ!」

ククル「オマエだ!」

言い争いを始める二人。すると、また繁みの中から物音が聞こえてきた。

ククル「誰かいるのか?」

アンアン「しー!」

物音を立てぬよう、そっと近づく二人。すると、そこには“ブリキ男”の格好をしたチェンハンが立っていた。

アンアン「だ、誰?」

チェンハン「あ、アンアン!」

アンアン「チェンハン!」

再会を喜ぶ二人。

アンアン「チェンハン、どうしてそんな格好をしてるの?」

チェンハン「私にもわからないの。ここがどこかわからないし、アンアンたちも見つからないし、ルルもいなくなっちゃった。もう泣いちゃいそうだったよ」

アンアン「心配しないで、チェンハン。きっとオズの国から帰れるよ」

チェンハン「オズの国?」

アンアン「うん。どういうことかわからないけど」

チェンハン「私たちはオズの国にいるの?ほんとに?!

何やら嬉しそうなチェンハン。

アンアン「チェンハン、オズの国を知ってるの?」

チェンハン「うん。アンアンはドロシー、ククルはライオン、私はブリキ男。私たちは『オズの魔法使い』の世界に迷い込んだみたいね」

アンアン「『オズの魔法使い』?何それ?」

 

チェンハンは『オズの魔法使い』のストーリーを話し始めた。

チェンハン「すごく有名な物語だよ。不思議で美しいオズという国があって、そこは偉大なオズ国王と三人の魔女、つまり北の良い魔女、東の悪い魔女、そしてさらに恐ろしい西の魔女が治めていたの。ある日、ドロシーという名の少女が竜巻に飲まれてオズの国に飛ばされてきたんだけど、その衝撃で東の悪い魔女をやっつけたの。それで、東の悪い魔女の持ち物だった“不思議なルビーの靴”を手に入れたドロシーは、北の良い魔女の導きの下、家へ帰る方法を探すため、翡翠城に住むオズ国王のところへ行くの」

 

場面は変わって、オズ国王の住む翡翠城。

北の良い魔女「花仙魔法使者、貴女の到着を楽しみに待っているわ」

 

【続く】