小花仙 日本語訳

中国アニメ「小花仙」を個人の趣味で日本語に翻訳しています。

小花仙第2季第24集 翡翠城のオズ国王

 

ご注意!!

次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。

※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。

 

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小花仙第2季第24集 翡翠城的奥兹国王

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※23話から26話までは、鬼百合の精霊王が見せる幻、『オズの魔法使い』の世界が舞台となります。『オズの魔法使い』のあらすじは、23話の終盤と24話の冒頭でチェンハンが解説してくれています。

※キャストは、アンアン=ドロシー、ククル=臆病なライオン、チェンハン=ブリキ男、イートン=カカシ、迷の王子タバス=西の悪い魔女となります。

【大雑把なあらすじ】

鬼百合の精霊王が見せる幻に飲まれ、『オズの魔法使い』の世界に飛ばされたアンアン。無事に、臆病なライオンのククル、ブリキ男のチェンハン、カカシのイートンと合流し、一行はオズ国王の住む翡翠城にたどり着いた。しかし、城に人影はなく、扉は閉ざされていた。アンアンが迷の王子タバスの罠ではないかと疑ったとき、アンアンたちの足元に穴が開き、それぞれ別の穴の中へと落ちて行った。

 

イートンは落ちた穴の中でもう一人の自分の幻に出会う。もう一人の自分は言う。美しさを自負するなら、いかなるときでも美しくないといけないと。そして、どちらが真の“完璧美少女”であるかを決める勝負を持ちかけてきた。

 

チェンハンは落ちた穴の中でアンアンの幻に出会う。幻のアンアンはチェンハンに頼む。この幻の世界に留まって、ずっと自分と一緒にいてくれと。

 

ククルは落ちた穴の中で迷の王子タバスの幻と出会う。タバスが恐ろしいククルの体は恐怖におののいた。

 

アンアンは落ちた穴の中でママの幻に出会う。夢にまで見た再会を喜ぶアンアン。しかし、目の前のママはアンアンに花仙魔法使者をやめるように言う。一番大切なのは花仙魔法使者として人を助けることではなく、ママと一緒にいることだと。

 

しかし、全ては迷いの王子タバスの読み通りであった。

 

【日本語訳】

 (チェンハンによるナレーション)

ドロシーという名の少女が、竜巻に飲まれてオズの国にやってきた。東の悪い魔女を倒したドロシーは、不思議な赤い靴を手に入れた。北の良い魔女の導きの下、家へ帰る道を探すため、翡翠城のオズ国王に助けを求めに行くことにしたドロシー。その途中で、臆病なライオン、ブリキ男、カカシと出会い、行動を共にする。そして、ついにオズ国王の住む翡翠城にたどりついた。

 

チェンハン「つまり、ここは『オズの魔法使い』の世界ってこと」

ククル「なんてメチャクチャなストーリーなんだ。聞いてるだけで目が回ってきた…」

チェンハン「あはは」

アンアン「それじゃ、私がドロシーでチェンハンがブリキ男」

チェンハン「うん」

ククル「ちぇっ、ブリキ男はなんで“心”が欲しいんだ?」

チェンハン「“本物の感情”というものが欲しいからだよ」

アンアン「ククル、ブリキ男を笑えないよ。自分なんか臆病なライオンじゃん。あはは、ククルにぴったりだ」

ククル「ちくしょう。ガオ!」

チェンハン「うふふ。あとはカカシだね。もしかして…」

 

?「イヤー!どういうことー?!」

遠くから女の子の悲鳴が聞こえてくる。急いで様子を見に行くアンアンたち。すると、そこにいたのは見覚えのある顔だった。

アンアン「イートン!」

イートン「アンアン、チェンハン!」

チェンハンの予想通り、カカシはイートンだった。しかし、ボロの服を着て、いつもの完璧美少女の面影はない。

ククル「アハハハハ!イートンはカカシかよ。アハハハハ!オレよりひでぇな!」

イートン「ほんとイヤー!完璧美少女の私がカカシ?!なんでカカシなのよ!」

チェンハン「落ち着いて、イートン。たとえカカシでも、イートンは一番美人なカカシだよ」

チェンハンの慰めで落ち着きを取り戻すイートン

イートン「お嬢様のチェンハンが何でこんなになっちゃったの?あと、ククル。あはは、子犬かな?」

ククル「ライオンだ、ライオン!ガオ!」

アンアン「イートン、聞いて…」

イートンに事の次第を説明するアンアン。

アンアン「…というわけなの」

アンアンの説明を聞いたイートンの様子が何やらおかしい。目を固くつぶり、全身が震えている。

チェンハン「イートン、どうしたの?」

ククル「イートンから何かアツイものを感じるぞ」

アンアン「イートン、大丈夫だよ。翡翠城のオズ国王のところに行けば、きっと何とかしてもらえるよ」

イートン「あはは、すっごーい!こういうのを待っていた!オズの国、オズの魔法使い!ファンタスティック、素敵、刺激的!…よし、出発しよう!」

刺激的な体験が大好きなイートンは、今置かれている状況を不安に思うどころか、興奮していたのだ。あっけにとられるアンアンたちを置いて、イートンは一人で歩き出した。

 

ククル「ああ、腹へった…」

アンアン「食べることばっかだな」

ククル「今、オレ様はライオンなんだ。ライオンの胃袋はでかいんだよ。ガオ!」

 

イートン「みんな、見て!」

一同「わあ!」

イートンが指さす方向を見ると、そこはオズ国王の住む翡翠城だった。

しかし、そこに人の気配はなく、扉は閉ざされていた。

ククル「おい!早く扉を開けろ」

チェンハン「ここって、もしかして…」

イートン「誰もいなさそう…」

ククル「あやしいぞ。ガオ!」

アンアン「まさか迷の王子の罠じゃ…」

アンアンの言葉に思わず後ずさりする一同。すると、足元にいきなり穴が開き、それぞれ別の穴の中へと落ちて行った。

 

チェンハン「あー!」

イートン「確かに刺激的だけどね!うわあー!」

アンアン「あー!変なこと言うんじゃなかった!」

チェンハン「アンアン!うわあああ!」

 

イートンが落ちた先は、見渡す限り何もないピンク色の世界。

イートン「うわああ!ここはどこ?…魔法少女の不思議な冒険?うん、きっとこれは何かの始まりだ。この後、魔法使いが現れて何かヒントをくれるんだ。きっとそうだ」

王座(アヒル)「ガーガー」

そこに現れるイートンのペットのアヒル

イートン「王座」

王座「ガー」

イートン「王座もいたんだ。あれ?王座、どこ行くの?」

イートンの呼びかけを無視し、向こうへ行ってしまう王座。王座を追いかけるイートン

王座「ガーガー」

イートン「王座!」

王座「ガーガーガー」

すると、イートンの目の前にもう一人のイートンが現れた。もう一人のイートンはいつも通り美しかった。

イートン「だ、誰?」

イートン「私は完璧美少女、イートン

イートン「え?イートンは私だよ」

幻のイートン「違うわ。美しさを自負するのなら、いかなるときでも美しくないと。あなたは違うでしょ?」

王座「ガーガー!」

イートン「どういうことなの…」

状況が理解できないイートン

幻のイートン「“完璧美少女”は二人もいらないわ。勝負をしましょう。負けた方は永遠にこの世界から消え去るの」

イートン「え…」

 

チェンハンが落ちた先は、見渡す限り何もない紫色の世界。

チェンハン「ここはどこ?イートン、ククル、アンアン!…はあ、アンアンがいてくれたらなあ。アンアンさえいれば、何があっても平気なのに…」

不安そうなチェンハンの横をアンアンが走り去る。

チェンハン「あっ!今のは。…アンアン?…よかった。アンアン、やっと見つけた」

幻のアンアン「あんただれ?あんたなんか知らないよ」

チェンハン「え、どうして…」

幻のアンアン「ま、いっか。あたしはここでずっと一人ぼっちだったの。ねえ、ここに残って、ずっとあたしと一緒にいてよ…」

 

ククルが落ちた先は、見渡す限り何もない赤色の世界。

ククル「うわー!!!…あ、そっか。オレ様は飛べるんだった。アンアン。あのバカはどこへ行った?わあ!」

ククルの目の前に迷の王子タバスの幻が現れた。ククルの小さな体は恐怖で震えていた。

 

アンアンが落ちた先は、見渡す限り何もないオレンジ色の世界。

アンアン「うわああああ!」

着地に失敗し、地面に体を打ち付けるアンアン。

アンアン「あれ、ちっとも痛くないや。ここはどこ?」

?「アンアン…」

自分を呼ぶ懐かしい声に気づき、声がする方を見るアンアン。すると、そこにはずっと会いたかったママが立っていた。

アンアン「ママ…」

嬉しそうにママに抱き着くアンアン。

アンアン「ママ…」

幻のママ「アンアン、私の可愛い子」

アンアン「ママ、本当のママなの?」

幻のママ「もちろんよ。アンアンがこんなに頑張っているのは、ママに会うためでしょう?」

アンアン「うん、ママ。でも、まだ花仙精霊王を集め終わってないの。あと、ククルを助けなきゃ」

幻のママ「いいえ、私の一番大切な子。そんなこと大したことではないわ。大切なのは私たちが一緒にいること」

アンアン「でも…。(このママはどこか違う気がする…)」

目の前のママに違和感を感じ、表情が曇るアンアン。

幻のママ「アンアン、よく聞いて。他の人のことはもういいの。全てを忘れてなさい。ずっとママと一緒にいましょう…」

 

場面は変わって、西の悪い魔女の城。そこで待っているのは迷の王子タバスと黒薔薇男爵メリメ。

メリメ「殿下、全ては貴方様の読み通りです」

西の悪い魔女(迷の王子タバス)「フフフフフ、フハハハハハ!実に面白い…」

 

【続く】