ご注意!!
次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。
※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。
※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。
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小花仙第2季第33集 剪断的羁绊
【大雑把なあらすじ】
智の魔法使者として目覚めたシューシンに大敗を喫した迷の王子タバス。黒魔法で報復しようとするタバスの身を、黒薔薇男爵メリメは案じていた。黒魔法は禁忌の術、術を使った者の身に何が起こるか予測不能だからだ。しかし、当のタバスは聞く耳を持たず、人の記憶を消して絆を断ち切る能力を持つ忘憂の精霊王・黒川主を召喚した。
一方、アンアンは先日の出来事がいまだに理解できずにいた。ワンクーが目の前でタバスに変身してしまったことだ。チェンハンたちが落ち込むアンアンを慰めていると、シューシンがワンクーと話しているのが見えた。タバスがまた騙しに来たのかと疑ったが、本物のワンクーは去年から交換留学に行っていて、その間、タバスが入れ替わっていたことが判明する。この事実にアンアンはとても喜んだが、今度はシューシンが記憶喪失になるという事件が発生した。今までのアンアンたちとの思い出をすっかり忘れているのだ。事態の飲み込めないアンアンたちは、放課後に作戦会議をすることにした。しかし、今度はイートンが記憶喪失になってしまい、アンアンたちとの思い出を全て忘れていた。
予想だにしない出来事に戸惑うアンアンたちだったが、花仙精霊王の力をタバスが黒魔法で強化させたのではないかとルルは推測した。
【日本語訳】
(前回のダイジェスト)
ワンクーとの思い出の花、“小星星の花”のおかげで目の前のワンクーが偽物であることを見破ったシューシン。その勇気ある行動が、彼女の中に眠る花仙魔法使者として力を呼び覚ました。智の花仙魔法使者として目覚めたシューシンは、知恵ある攻撃で見事タバスを撃破した。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
迷の王子タバスの混沌の異世界。
暗黒の魔法陣の上に立つタバスと、傍らに控える黒薔薇男爵メリメ。タバスは先日の敗北にひどく苛立っていた。そして、メリメは黒魔法に頼りすぎるタバスの身を案じていた。
黒薔薇男爵メリメ「王子、どうかご自愛ください」
迷の王子タバス「下がれ!あの忌々しい地球の少女たちに報復してやる!」
メリメ「ですが、これは禁忌の黒魔法、後に何が起こるかわかりません。とても危険です!」
メリメ「危険?フハハ、私こそが危険だ!」
足元の魔法陣が激しく回転し、タバスの体から暗黒のパワーが沸き起こる。
メリメ「王子、万一失敗したら、この黒魔法の牙は貴方自身に襲いかかります」
しかし、タバスは聞く耳を持たず、ある花仙精霊王を召喚する。
タバス「私こそが真の【伝説の人】!運命は必ず私に味方する。…出でよ!忘憂の精霊王、黒川主!」
激しい黄金の光の中から、一人の花仙精霊王が現れた。
タバス「果てなく交錯する運命の絆、逆流の黒き忘却の河!」
タバスが暗黒呪文を唱えると、精霊王の姿は“ハサミ”に変わり、暗黒の異世界には幾筋もの糸が張り巡らされた。
タバス「真の支配者は誰か!…私だ!」
そう言って、タバスはハサミでそのうちの一本の糸を切った。
場面は変わって花港市。
学校に向かうアンアンとチェンハン。ワンクーのことが心配で、アンアンは朝からため息をついている。
チェンハン「アンアン、元気出して。ワンクーお兄さんはきっと無事だよ」
アンアン「でも、未だにわからないよ。ワンクーお兄ちゃんがなんで迷の王子に変身しちゃったのか…」
ククル「ヤツは怪しいってオレはずっと言ってだぞ。オマエ信じなかったじゃねーか」
ルル「迷の王子はほんとに卑怯でムカつくね!」
ククル「やれやれ、オマエらの目は節穴だな。オレ様の眼力とは比べ物にならねー」
イートン「アンアン、チェンハン、おはよう!」
チェンハン「おはよう、イートン」
アンアン「おはよう…」
イートン「アンアン、これから学校なんだから、元気出していこう」
アンアンの背中を軽く叩いて元気づけ。すると、向こうでシューシンがワンクーと話しているのが見えた。
シューシン「ワンクーお兄ちゃん、お帰りなさい。会いたかったよ」
イートン「シューシン、おはよう!」
シューシンはあいさつに応えず、不思議そうにこちらを見た。
シューシン「えっと、私たち知り合いだっけ?なんで私の名前を知ってるの?」
アンアン、チェンハン、イートン「えっ?」
シューシンの意外な態度に驚きを隠せないアンアンたち。
シューシン「お兄ちゃん…」
不安そうな表情でワンクーを見上げるシューシンだったが、ワンクーはアンアンたちに気づき、いつもの優しい笑顔で振り返った。
ワンクー「やっぱりアンアンとチェンハンだ。久しぶりだね」
アンアン「ワンクーお兄ちゃん❤」
ククル「この面食い女め!」
ワンクー「この子はシューシン、花港市に来たばかりなんだ。白鳥学院に転入するんだよ。仲良くしてやってね」
目の前のワンクーを信じられないイートンは強い口調で言った。
イートン「迷の王子!昨日みたいにワンクーお兄ちゃんに化けて私たちを騙しに来たんだな!」
ワンクー「迷の王子?」
シューシン「昨日?」
しかし、ワンクーたちはイートンが何を言っているのかわからなかった。
シューシン「ワンクーお兄ちゃんは一年間交換留学に行ってて、今日、花港市に帰って来たばかりだよ。変なこと言うね」
シューシンの言葉で、アンアンたちは昨日のワンクーは偽物であったと確信した。
アンアン「じゃあ、この人は本物のワンクーお兄ちゃん?よかった!ワンクーお兄ちゃんが戻って来た!」
ワンクー「あはは。アンアンは相変わらず元気だね」
アンアン「ワンクーお兄ちゃん、嬉しいよ~!(…あれ?今日は心臓がドキドキしない…)」
ワンクーの素敵な笑顔にうっとりするアンアン。しかし、以前のようにときめきが無くなった訳をアンアンは知らなかった。
ワンクー「さっき、昨日僕のことを見かけたって言ってたけど…」
チェンハン「あはは、きっと見間違いです!…ワンクーお兄さん、お帰りなさい」
ワンクー「ありがとう。シューシンのこと、よろしくお願いね」
シューシン「初めまして、シューシンです」
顔を赤らめて自己紹介するシューシン。
ワンクー「この子はシア・アンアン、この子はチェンハン。えっと、この子は…、白鳥学院の制服か…、シューシンと同じ学校の子だね」
終始様子のおかしいシューシンをいぶかしむアンアン。シューシンの手を握り、心配そうに尋ねる。
アンアン「シューシン、ルナのことは覚えてるよね?」
シューシンは一瞬びっくりした表情を浮かべたが、何かに気づき、カバンの中からあるものを取り出した。
シューシン「うん!これだよ。…でも、なんでルナを知ってるの?」
しかし、そのルナは仙女のルナではなく、ルナそっくりのマスコット人形だった。
アンアン「あ!」
唖然とする一同。
ワンクー「もうこんな時間だ。僕が学校まで送っていこう」
シューシン「うん!」
アンアン「どういうことなの…」
アンアンたちは状況が飲み込めずにいた。
場面は変わって暗黒の異世界。縦横無尽に糸が張り巡らされている。
タバス「お前たちの運命はかくも脆い。一撃にも耐えられぬほど…」
そう言って、タバスはまた一本の糸を切った。
場面は変わって花港市、白鳥学院の校門。
一緒に帰るためにイートンはシューシンを待っていた。
シューシン「イートン、遅くなってごめんね」
イートン「ううん、帰ろうか」
手をつないで仲良く帰る二人。そこにアンアンが後ろから声をかけた。
アンアン「イートン!なんで帰っちゃうの?」
イートン、シューシン「え?」
アンアンの声に驚き、振り返る二人。
チェンハン「放課後にシューシンのことを話そうって、朝約束したよね?」
シューシン「私のこと?何の話?」
チェンハン「あの…、えっと…、花港市を案内してあげようと思って…」
イートン「なに?」
アンアンはイートンの手を引いてシューシンから引き離し、そっと耳打ちした。
アンアン「イートン、どうしちゃったの?シューシンが記憶喪失になっちゃったことを相談しようって約束したじゃん」
チェンハン「うん。きっとまた花仙精霊王の仕業だよ」
イートン「でも、私たち知り合いじゃないよね?あなたたち誰?」
しかし、イートンの口から出たのは思いもよらぬ言葉だった。
チェンハン「イートンまで記憶喪失になっちゃったの?」
アンアン「うわーん!どうしてなの?!」
イートン「ごめんなさい。本当にあなたたちのことを知らないの。花港市中央小学校の子たちだよね?」
イートンの言葉が信じられず、ククルはカバンの中から飛び出した。
ククル「イートン、ルーシャのことも忘れちゃったのか?」
イートン「な、何これ?」
ククルの正体がわからず、思わず後ずさりするイートン。
アンアン「ククルだよ。古霊仙族の王子!」
イートン「王子?ククル?」
ククルに触れてみようとするイートンに、ククルは反射的に噛みつきそうになった。しかし、イートンにはそれが面白かったようだ。
イートン「あはは。あなたたち面白いね。今のおもちゃってこんなにリアルなんだ。本気にしちゃったよ。えっと、ルーシャだっけ?もちろん持ってるよ。私の一番好きなマスコット人形なんだ」
イートンがカバンの中から取り出したのは、人形になってしまったルーシャだった。
ククル「ヤベェ、ルーシャまで…」
シューシン「イートン、帰ろうよ」
イートン「うん。(アンアンたちに向かって)じゃあね。あなたたちも早く帰りなよ」
そう言って、イートンたちは行ってしまった。
シューシン「あの子たち誰?」
イートン「知らない」
シューシン「私も知らない。なんでずっと私の事を話してたんだろ」
去って行くイートンたちの話し声が聞こえる。事態は朝より悪化しているようだった。
アンアン「チェンハン、どうしちゃったんだろう。なんかやな予感がする」
チェンハン「ルル、どういうことなのかな」
ルル「花仙精霊王の力がここまで強いはずはないから、もしかしたら…」
アンアン「もしかしたら…?」
ククル「強大な黒魔法!」
場面は変わって混沌の異世界。
張り巡らされた糸を指先でもてあそぶタバス。
タバス「ハハハ、全てを滅ぼす黒魔法…」
そう言って、タバスはまた新たな一本を切った。
【続く】