ご注意!!
次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。
※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。
※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。
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小花仙第2季第34集 剪不断的羁绊
【大雑把なあらすじ】
タバスが召喚した“忘憂の精霊・黒川主”により、シューシンとイートンは記憶を失い、アンアンたちとの思い出をすっかり無くしてしまった。その夜、アンアンはチェンハンが自分のことを忘れてしまう夢を見る。不安になったアンアンはチェンハンに電話をかけたが、チェンハンはアンアンことは覚えていたが、イートンとシューシンのことは忘れていた。
仲間が次々と記憶を失っていくことに不安を覚えるアンアン。そんなアンアンにククルがおまじないをする。それは運命の赤い糸の魔法。小指に赤い輪を描いた二人は、何があっても離れ離れにならないという魔法だ。しかし、小指に赤いペンで輪を描いた次の瞬間、アンアンはククルのことを忘れてしまう。タバスがアンアンの記憶を操作したのだ。アンアンが自分のことを忘れてしまったことにショックを受けるククルだったが、たとえ一人になっても、みんなの記憶を取り戻すと固く誓う。そして、そこにタバスとメリメが現れる。タバスの攻撃に全く歯の立たないククルだったが、アンアンを強く想う気持ちがアンアンの記憶を呼び戻した。
タバスがククルにとどめを刺そうとしたその時、黒魔法が暴走し、タバスはいきなり苦しみだした。
【日本語訳】
(ナレーション)
地球の環境に馴染めず体力の消耗の激しいタバスだったが、花仙魔法使者に勝つために、禁忌の黒魔法を使い続けていた。タバスが召喚した“忘憂の精霊・黒川主”により、シューシンとイートンは記憶を失い、ルナとルーシャまで人形に変わってしまった。アンアンは危機が静かに忍び寄るのを感じていた。
色のない世界に一人でいるアンアン。向こうにチェンハンの姿を見つけ、名前を呼びながら追いかける。
アンアン「チェンハン、チェンハン!」
チェンハン「え?あなた誰?」
しかし、チェンハンの返事は予想外のものだった。
アンアン「チェンハン、どうしちゃったの…?」
ショックを受けるアンアン。その時、足元が崩れ、アンアンの体は渦の底に飲み込まれていった。
場面は変わってアンアンの部屋。
悪夢から目覚めたアンアンは、夜中にもかかわらずチェンハンに電話をかけた。
チェンハン「…もしもし?」
アンアン「チェンハン、元気…?」
チェンハン「うん、元気だよ。アンアン、どうしたの?」
アンアン「よかった、やっぱり夢か…。あはは」
チェンハンの声を聞き、アンアンに笑顔が戻った。
チェンハン「どんな夢?」
アンアン「チェンハンが私のことを忘れちゃう夢」
チェンハン「私がアンアンのことを忘れるはずないじゃない。だって、アンアンは私の一番の友達だもん」
アンアン「うんうん!花仙魔法使者として一緒に戦ってきた仲間だもんね。やっとの思いで花仙精霊王たちを集めて、迷の王子と戦って…。あんなに一生懸命助けてくれたチェンハンが、私のことを忘れるはずないよね。…はぁ、イートンとシューシンのことが心配で、悪い夢を見ちゃったんだ」
チェンハンの言葉にすっかり安心したアンアンだったが…。
チェンハン「え?イートンとシューシンって誰?」
アンアン「え?!チェンハン…」
チェンハン「アンアン、安心して。迷の王子のことなんか心配無用だよ」
アンアン「うん…」
チェンハン「アンアンは悪い夢を見ただけ。大丈夫、全て夢だよ」
アンアンを元気づけようとするチェンハン。しかし、電話の向こうのチェンハンの手にあるのはルルの形をしたマスコット人形だった。
アンアン「え?」
チェンハン「アンアン、もう遅いから電話を切るね。アンアンも早くお休み」
アンアンはベッドに腰掛け、茫然としていた。
ククル「アンアン、どうした?」
アンアン「ククル、どうしよう…。最初はシューシン、次はイートン、今度はチェンハンまで記憶喪失になっちゃった。うわーん!ククルは私のこと忘れたりしないよね?!うわーん!どうしよう…」
アンアンは泣きながらククルを強く抱きしめる。
ククル「アンアン、泣くな。オレはオマエのことを忘れたりしねーよ!」
アンアン「うん!」
ククル「…そうだ!」
ククルは何かを思いつき、ペン立ての中から赤いペンを抜き出した。
ククル「ほら、庶民、小指出せ!」
言われるままに小指を出すアンアン。ククルはアンアンの小指の周りをぐるりと赤いペンで囲んだ。アンアンは不思議そうに小指を見つめる。
ククル「ほら、オレにも描け」
そう言ってククルはアンアンにペンを渡した。
アンアン「何これ?役に立つの?」
ククル「運命の赤い糸の魔法だ。これを小指に描いた二人は、何があっても離れたりしないんだ」
アンアン「ほんとに?!」
ククル「ああ!」
アンアンは喜んでククルの小指に赤い輪を描いた。
アンアン「ククル、絶対に私のことを忘れないでね。私も絶対にククルのことを忘れないから」
指切りをする二人。小指の赤い輪は、まるで呼応するかのようにキラキラと輝いた。
しかし、混沌の異世界では、また一本の記憶の糸が断ち切られていた。
アンアン「あ!」
ククル「アンアン、どうした?」
アンアン「うわー、なにこれ!!」
そう言って、アンアンはククルを思い切り投げ飛ばした。
アンアン「でっかい虫!こわい!」
そして、さらに枕を投げつけた。
ククル「イッテー。アンアン、どうしたんだよ」
いきなりの仕打ちに理解が追いつかないククル。
アンアン「しゃべった!私は夢を見てるの?!なんで私の名前を知ってるの?!あっち行け!早くあっち行け!」
ククル「アンアン、オレのこと忘れちまったのか…?」
アンアン「あ!」
アンアンは自分の小指に描かれた赤い輪に気づいた。
ククル「思い出したか!」
アンアン「何これ…」
ククル「運命の赤い糸だ。ほら、オレにもあるぜ!」
ククルの小指に描かれた赤い輪を見たアンアンは、ククルの体を掴んで窓の外に放り出した。
ククル「アンアン…」
―――ククル、絶対に私のことを忘れないでね。私も絶対にククルのことを忘れないから。
外に追い出されたククルは、木の枝に座って泣きながらアンアンの言葉を思い出していた。そして、涙を拭いて月に誓った。
ククル「オレは王子だ。だから絶対に泣くもんか。オレはアンアンの記憶を取り戻してみせる。そして、チェンハン、イートン、シューシンの記憶も取り戻してみせる。オレ一人になったって、絶対にみんなのことを忘れない!絶対にみんなの記憶を取り戻してみせる!」
そこに迷の王子タバスと黒薔薇男爵メリメが現れた。
迷の王子タバス「ハハハ、大きく出たな」
ククル「タバス!オマエの仕業だってわかってたぞ!」
場面は変わって、アンアンの家の洗面所。
小指の赤い輪を消そうと必死で手を洗うアンアン。しかし、小指の赤い輪が消えたそのとき、アンアンは自分が泣いていることに気がついた。
アンアン「変だな。私はなんで泣いてるの。とても心が苦しい…。とてもとても大切なことを忘れているような気がする…」
ククル「へへ、アンアン!」
記憶の中で、大切な友達が自分の名を呼んだ気がした。
アンアン「運命の赤い糸…」
場面は変わって、アンアンの家の庭。
タバスの攻撃の前に全く歯の立たないククル。
ククル「古霊ディフェンス!…うわあ!」
タバスの攻撃で吹っ飛ばされる。
タバス「まだやるのか?」
ククル「オレは絶対にあきらめない!タバス、早くみんなの記憶を返せ!」
絶対に敵わないとわかっているのに、ククルは小さな体でタバスに立ち向かう。
タバス「フハハハハ。お前とあの愚かな地球の少女たちとの絆など、とっくに断ち切られている。思い出などもうどこにもない。美しい思い出を胸に抱き、苦しみながら一人で生きてゆけ」
タバスが握っていたハサミが“忘憂の精霊・黒川主”の姿へと変わった。
ククル「アンアン!」
絶望的な状況の中、ククルはアンアンの名前を叫んだ。そして、その想いはアンアンの心に響いた。
アンアン「どうして…、どうしてなの…。心がとても苦しい。早く、早く思い出さないと!早く思い出さないといけない!」
その時、ママとの思い出の椿のペンダントが光り、その光がアンアンの小指に止まった。するとその光は運命の赤い糸に変わり、遠く長く伸びていった。
アンアン「ク、ク、ル…」
赤い糸を見つめながら、アンアンはククルの名を呟いた。
場面は変わって、アンアンの家の庭。
ククルを攻撃しようとするタバスの身に異変が起こる。
メリメ「王子、どうなさいました?」
タバス「ぐあああああ!!!!」
いきなり苦しみだすタバス。うめき声をあげ、その体は苦しみに震えている。
メリメ「しまった!黒魔法が暴走し出した!王子!“破”!」
メリメが呪文を唱えると、タバスの体は動かなくなった。そして、メリメはタバスを混沌の異世界へと連れ帰った。
突然の出来事に事態を把握できないククル。
二人が去った夜空には、白く大きな月が輝いていた。
【続く】