小花仙 日本語訳

中国アニメ「小花仙」を個人の趣味で日本語に翻訳しています。

小花仙第1季 第11集 無償の愛(上)

 

ご注意!!

次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。

※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。

 

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小花仙第1季第11集 无私的爱(上)

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【大雑把なあらすじ】

植樹節の日、アンアンたちは幼稚園に来ていた。ワンクーお兄さんが幼稚園で木を植えるのを手伝うためだ。

 

その頃、フェイちゃんという女の子が幼稚園に預けられていた。彼女の母親が交通事故に遭い入院しているため、その間幼稚園で面倒をみているのだ。また、フェイちゃん自身も一時的に目が見えなくなっていた。ワンクーは彼女を励ましたが、“琼”という名の胡蝶花と一緒だから寂しくないという。琼は自分の友達で、お話も出来るという。その花に何かの気配を感じたルシオは、わざとフェイちゃんに怪我をさせるよう仕向ける。しかし、フェイちゃんの危険を察し、胡蝶花から精霊王が現れた。

 

【日本語訳】

夜、暗い道を並んで歩く母娘。娘は胡蝶花の鉢植えを抱えている。

フェイちゃん「ママ、このお花に名前をつけなくちゃ」

フェイちゃんのママ「じゃあ、“琼”にしましょう」

フェイちゃん「琼!いい名前」

ママ「胡蝶花の花言葉は無償の愛、ママの一番好きな花よ。そして、フェイちゃんはママの一番大切な人よ。」

フェイちゃん「うん!」

 

二人が横断歩道を渡ろうとしたその時、二人をめがけて車が突っ込んできた。

ママ「フェイちゃん!」

両手を広げて娘を守ろうとする母。すると二人の前に花仙精霊王が現れた。

 

(場面は変わって土曜日。走ってどこかへ向かうアンアンとチェンハン。)

ククル「オマエ、何をそんなに急いでるんだ?」

チェンハン「アンアン、待ってー!」

アンアン「チェンハン、早く!」

チェンハン「アンアン、今日は土曜日だよ。そんなに慌てなくて大丈夫だよ」

アンアン「植樹節(注)のお手伝いをするってワンクーお兄ちゃんと約束したんだから、絶対に遅れちゃだめだよ!」

(注:毎年春に行われる木を植えるイベント。)

チェンハン「あはは、ワンクーお兄さんか」

ククル「チェッ!地球の庶民が」

 

幼稚園に着くと、門の前で苗木を抱えたワンクーお兄さんが待っていた。

ワンクーお兄さん「アンアン、チェンハン、おはよう」

アンアン「ワンクーお兄ちゃん、おはよう!」

お兄さん「今日は植樹節だからね、幼稚園で木を植える手伝いをするんだ。一緒に手伝ってくれてありがとね」

アンアン「当たり前だよ!」

お兄さん「アンアンは本当にいい子だね」

 

(場面は変わって幼稚園の建物の前。)

アンアン「わあ、懐かしいなあ。私たちはこの幼稚園で知り合ったんだよね」

チェンハン「そうだね。その頃はアンアンのこと、ずっと男の子だと思ってた」

アンアン「えへへ」

チェンハン「男子たちが私の髪を引っ張っていじめてたのを、アンアンはナイトのように助けてくれたんだよね」

 

昔話に花を咲かせながら園内を歩く二人。

アンアン「ほら、チェンハン。私たちが幼稚園の植樹節のときに一緒に植えた木だよ」

チェンハン「そうだね。こんなに大きくなって」

アンアン「パパが言ってたんだけど、植物はみんな生命の記憶を持っていて、絶えず成長していくんだって」

チェンハン「さすがアンアンのパパ。花港市で一番の植物学者だよ」

ククル「バカな地球人どもめ。ラベル大陸では全ての植物に知恵の精霊が宿っていて、女神様のご加護でのびのびと成長してるんだ。木を植えるのに重労働をするなんて、本当にご苦労なこった」

アンアン「この虫ケラ王子、早く花仙精霊王を見つけてきなよ!」

ククル「フン!花の法典さえあれば、すぐに元のすごい姿に戻れるんだからな。全部オマエのせいだ、モジャモジャ頭!」

ケンカを始めるアンアンとククル。そしてそれを微笑ましく見守るチェンハン。

チェンハン「あはは、二人とも本当に仲良しなんだから」

アンアン「どこが!」

チェンハン「あはは」

 

(場面は変わって、スコップで地面に穴を掘るアンアンたち。)

 

アンアン「疲れた〜」

チェンハン「木を植えるってこんなに大変なんだね」

ククル「オマエらずっと掘ってるのにこんな小さい穴しか掘れないのか」

ルシオ「アンアン?」

アンアン「ルシオも来てたの?」

ルシオ「今、虫が飛んでるのが見えたんだけど。でも蝶ではないような…。見間違いかな」

アンアン「み、見間違いだよ!」

ルシオ「そうか。本当はその“大きな虫”の前で美しい君たちを助けようと思ってたんだけど」

チェンハン「ルシオは本当に紳士だね」

ククル(虫はオマエのほうだろ。気取りやがって。オレ様は王子だぞ)

ルシオ「木を植えるのを手伝ってるんだね。でも、そのやり方じゃだめだよ」

アンアン「え?」

ルシオ「この辺りの土は乾いていて硬いからね。先に水をかけて柔らかくしておくんだ」

 

ルシオに言われた通りに地面に水をかけるアンアン。

チェンハン「あっという間に掘りやすくなった。ルシオは本当に頭がいいね」

アンアン「ルシオすごい!」

ルシオ「どういたしまして。」

ククル(でしゃばりのキザ野郎め。…花精霊の匂い!)

花精霊の気配を感じ、ククルはアンアンのリュックから飛び出した。

ルシオ「フッ、やはりここにいたか」

 

(場面は変わって幼稚園の園庭。子どもたちがサッカーをしている。)

子どもたち「まわせ、まわせ!こっちだ!」

 

(場面は変わって幼稚園の中。車椅子に座ったフェイちゃんと、側につきそうワンクーお兄さん。フェイちゃんは胡蝶花の鉢植えを抱えている。

お兄さん「フェイちゃん、今日はいい天気だね」

フェイちゃん「うん。おひさまが暖かいね。琼もおひさまが大好きなんだよ」

お兄さん「琼?」

フェイちゃん「うん。琼はね、わたしのお友達なの。いつもわたしの側にいてお話してくれるの」

お兄さん「そういう友達がいるのはいいことだね。フェイちゃん、君のパパはママの付き添いで病院にいるけど、もうじき迎えに来てくれるからね。だからそれまで我慢してね」

フェイちゃん「うん。琼が側にいると勇気が出てくるの。琼、そうだよね」

お兄さん「このお花が琼かな?」

フェイちゃん「うん!」

お兄さん「(お花に向かって)琼、ありがとね。あはは」

フェイちゃん「わたしの話はほんとだよ。琼はお話ができるの。笑っちゃだめ」

お兄さん「うんうん。ほんとほんと」

 

そこにルシオがやって来た。

ルシオ「ワンクーさん」

お兄さん「何かあったのかい?」

ルシオ「アンアンが探してました」

お兄さん「わかった。悪いけどフェイちゃんを見ていてくれるかい?」

ルシオ「わかりました」

 

ルシオ「その花綺麗だね」

フェイちゃん「うん。…お兄ちゃん誰?」

ルシオ「君の目、どうしたんだい?」

フェイちゃん「わかんない。今だけ目が見えなくなってるってお医者さんが言ってた。でもすぐによくなるって」

ルシオ「君のママは君をかばって怪我をしたらしいね。まさに無償の愛だ」

ルシオが胡蝶花に触れようとすると、それを拒むかのように胡蝶花が光を放った

フェイちゃん「お兄ちゃん誰なの?琼があっち行ってって」

ルシオ「(胡蝶花の鉢植えに向かって)こんなにたやすく人前に姿を晒すなんて迂闊すぎる。これではすぐに見つかってしまうよ、琼」

フェイちゃん「何を言ってるの?」

ルシオ「…君を手伝ってあげよう」

 

(場面は変わって幼稚園の園庭。花仙精霊王を探すために飛び回るククル。)

ククル「花精霊の気配がどんどん強くなってるそ。絶対にこの辺りにいるはずだ。フン!庶民め、このオレ様自ら捕まえてみせるぞ。オレ様の凄さを思い知らせてやる」

前方不注意のククルはワンクーの頭にぶつかり地面に落ちてしまった。それを拾い上げるワンクー。

お兄さん「(ぬいぐるみに化けたククルを掴んで)これは何だろう?おかしなぬいぐるみだな。羽も生えてる」

 ククル(地球の庶民め、オレ様の羽を引っ張るなんていい度胸だ。早く下ろしやがれ!)

お兄さん「おかしいな。いま宙に浮いてなかったかな。僕の見間違いかな?」

ククル(いい加減にしろ!)

 

そこにアンアンとチェンハンが駆け寄ってきた。

アンアン「ワンクーお兄ちゃん!よかった、お兄ちゃんが見つけてくれたんだね。ありがとう」

お兄さん「このぬいぐるみはアンアンの?」

アンアン「えっと、チェンハンがくれたの。おじいちゃんの外国土産なんだって」

チェンハン「えーっと、おしゃべりもできて電池で飛べるらしいよ…」

必死で誤魔化すアンアンとチェンハン。

 

子どもたち「気をつけろ!ボールが行ったぞ!」

フェイちゃん「どうしたの?」

サッカーボールがフェイちゃんの方に転がってきた。それに気づいたルシオがボールに魔法をかける。すると、ボールは威力を増し、フェイちゃんめがけて真っ直ぐに飛んできた。

アンアン「早くよけて!」

ククル(このバカ、何すんだ!)

ボールの軌道を逸らすため、ワンクーは手に持っていたククルをボールめがけて投げつけた。すると、胡蝶花が光を放ち、精霊王が姿を現した。

ククル「オマエは!」

フェイちゃんを守るために姿を現した精霊王。しかし、ボールはククルにぶつかり、フェイちゃんは無事だった。

 

アンアンたちは急いでフェイちゃんの元に駆け寄った。

お兄さん「フェイちゃん、大丈夫?」

フェイちゃん「だいじょうぶ。どうしたの?悲鳴が聞こえたけど」

アンアン「ごめんね、私の声だよ。びっくりしちゃって」

チェンハン「そうそう。危なかったの」

アンアン(ククルめ、あの短足は問題ばかり起こすんだから!)

 

ルシオ「フッ」

ルシオは意味ありげに微笑んだ。

 

 

【続く】