小花仙 日本語訳

中国アニメ「小花仙」を個人の趣味で日本語に翻訳しています。

小花仙第2季第29集 光と闇

 

ご注意!!

次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。

※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。

 

上海淘米公式youtube

小花仙第2季第29集 光明和黑暗

youtu.be

 

【大雑把なあらすじ】

光の女神ププラと暗黒の女神ヤージャは双子の姉妹だった。幼い頃はとても仲の良かった二人。しかし、姉ププラは光の花神の後継者、妹ヤージャは暗黒の存在として育てられ、ヤージャの心は少しずつ歪んでいった。

 

少女時代のある日、ププラはヤージャに白い花を手渡す。その花の名は並蒂蓮、一つの茎から二つの花が咲き、双子の花とも呼ばれる珍しい花だ。その花に自分たちの姿を重ね、この花のようにずっと一緒にいられると思っている二人。しかし、残酷な現実が二人を引き裂く。二人でいるところに女神官が現れ、闇の存在のヤージャは光の存在のププラに近づいてはいけないと言ったのだ。この事件がヤージャを深く傷つけ、消えない記憶となった。

 

場面は変わって現在。遅々として進まぬ花仙精霊王の収集に痺れを切らした暗黒魔神は、ヤージャに圧力をかける。暗黒魔神の怒りに恐怖したヤージャは、タバスに早急に計画を進めるように促す。ちょうどその頃、地球に二人の精霊王が現れた。彼女たちの名前は清明と無霜、双子の精霊王だ。しかし、彼女たちもププラたちと同じく、姉の清明は光の存在、妹の無霜は闇の存在だった。タバスにより闇落ちさせられた無霜は、姉を消して並蒂蓮精霊王の座を自分だけのものにしようと目論見る。しかし、二人で一つの精霊王である彼女たちに【精元】(精霊王の根本となるもの)は一つしかなかった。タバスの命により、無霜は精元を姉から奪おうとするが…。

 

【日本語訳】

(暗黒の女神ヤージャの回想シーン。幼い頃のププラとヤージャ)

池のほとりに座り、魚を棒でつついて遊んでいるププラ。ヤージャは後ろからそっと近づきププラを手で目隠しをする。

ププラ「わ!」

ヤージャ「だ~れだ?」

ププラ「こら、ヤージャ」

ヤージャ「ち、違うよ。ヤージャじゃないよ。当ててみて」

ププラ「わかんないよ。かわいいお嬢ちゃん、あなたはだ~れ?」

ヤージャ「わたしは新しく来た大神官だぞ。きみがお行儀がいい子か確かめに来たのだ」

ププラ「あはは。大神官さま、ごめんなさい。わたしはちっともお行儀なんかよくないの。だから、妹のヤージャのところに行ってください。あの子はきっとお行儀がいいはずよ」

ヤージャ「わ!だめだめ!ププラお姉ちゃん、大神官さまを来させないで!」

ププラの冗談に本気で焦るヤージャ。

ププラ「あはは」

その姿に思わず笑ってしまうププラ。大好きな姉の笑顔にヤージャもつられて笑う。

ヤージャがふと見ると、ププラは手に花を持っていた。白い蓮のようだが、一つの茎に二つの花が咲いている。

ヤージャ「ププラお姉ちゃん、それは何?」

ププラ「並蒂蓮だよ」

ヤージャ「並蒂蓮?」

ププラ「そう、双子の花。わたしたちみたいにずっと一緒の双子の花」

そう言って、ププラはその一つをヤージャに手渡した。大好きな姉の言葉に幼いヤージャはとても喜び、二人の間に幸せな空気が流れた。しかし、そこに女神官が現れた。女神官は怒っているようで、その表情はとても険しかった。

女神官「ヤージャさん、ププラ様の邪魔をしてはいけないと何度も申し上げたはずです!」

ヤージャ「わたしは何も…」

女神官「ププラ様、今一度申し上げます。ヤージャさんに近づいてはなりません!」

ププラ「でも、ヤージャはわたしの妹…」

女神官「貴女様は光の花伸の継承者、彼女は闇の存在です。このことをお忘れなきよう」

女神官に手を引かれ、ププラはヤージャから引き離された。幼いププラが女神官に逆らえるはずもなく、目に涙を浮かべてヤージャの方を振り返った。ヤージャは双子の花を抱えながら、去って行く二人を見つめていた。姉が落とした双子の花は風に吹かれて散っていった。

 

彼女は闇の存在という言葉が、幼いヤージャの心を深く傷つけた。

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

場面は変わって暗黒の女神ヤージャの城(現在)。

ヤージャ「ププラお姉様、なぜ貴女は生まれながら光の存在なのでしょう。そして、私は闇の存在…」

ヤージャの前に突如、暗黒魔神が現れた。暗黒魔神の前にひれ伏すヤージャ。

ヤージャ「暗黒魔神様、我が偉大なる王!」

遅々として進まぬヤージャたちの計画に、暗黒魔神はひどく怒っている。

ヤージャ「暗黒魔神様、どうか怒りをお鎮めください。あの地球の少女には不思議な力が宿っているのです」

しかし、暗黒魔神の怒りは収まらない。その怒りにヤージャは恐怖した。

ヤージャ「暗黒魔神様、彼女たちをすぐに始末いたします!今すぐに!神秘なる力は貴方様のものです!」

ヤージャの言葉に暗黒魔神は去って行った。

 

場面は変わって混沌の異世界

黒魔法を使い過ぎたタバスの体は弱っていた。苦しそうに咳き込むタバスを心配するメリメ。

メリメ「王子、どうかゆっくりお休みください。地球の磁場は力を倍、消耗させます。王子はとてもお疲れですゆえ…」

タバス「下がれ!何ともない!」

タバスは先日の戦いを思い出していた。聖羅勒精霊王が見せた父の幻に動揺し、取り乱した自分に苛立っているのだ。

 

ヤージャ「タバス!」

そこにヤージャが現れた。先ほどの暗黒魔神とのやり取りのせいで、ヤージャの怒りは頂点に達していた。

タバス「これはこれはヤージャ女神、何にそんなにお怒りで?」

突然の来訪をタバスは内心忌々しく思うも、外面は繕ってヤージャを迎えた。

ヤージャ「王子はかなり弱っているようね。あの地球の少女に惨敗したせいかしら?」

タバス「私があの地球の庶民に負けるはずがありません!…ゴホッ」

息巻いていても、体の衰弱を隠せないタバス。

ヤージャ「私の王子よ、暗黒魔神様がこの状況をとても気になさっているわ。私が取り繕って、暗黒魔神様の怒りを鎮めておいてあげたけど。くれぐれも私たちをがっかりさせないようにね。貴方は“伝説の人”なんでしょう?」

タバス「お心遣い痛み入ります。でも、ご安心ください、全ては私の計画通り。暗黒魔神様にお伝え下さい。このタバスは絶対に負けはせぬと!」

ヤージャ「ウフフ。王子よ、よい知らせを待っているわ。さもないと、…わかっているわね?ウフフフフ」

タバスに脅しをかけ、ヤージャは去った。

タバス「チッ!ヤージャ…」

メリメ「王子、どうなさるおつもりで?」

タバス「しばらくは多量の魔力を使えないとしても、花仙精霊王を捕らえるなど容易いこと」

メリメ「おっしゃる通りです」

 

場面は変わって、地球の仙女座公園。

女神様の石像の前に座り、ククルは先日のことを思い出していた。無事にエドウィンを救出することはできたが、体力の消耗が激しいエドウィンはラベル大陸に戻らないといけなくなったのだ。

ククル「エドウィン先生…」

 

(ククルの回想シーン)

ラベル大陸に帰るエドウィンと精羅勒精霊王、そしてダイ・ウェイウェイ。

ダイ・ウィウェイ「王子、私たちはもう貴方の側にいられないの。だから気をつけて。絶対に無茶をしちゃだめよ」

ククル「うん!」

エドウィン「ダイ・ウェイウェイ、ククルはもう以前のわがまま王子ではないんだ」

ダイ・ウェイウェイ「ええ。でもやっぱり心配で…」

聖羅勒精霊王「貴女たちの継承者を信じなさい」

ククル「うん、そうだよ!」

エドウィン「ククル王子、我々はラベル大陸で貴方の凱旋を待っています」

エドウィンたちはラベル大陸に帰って行った。

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

イートン「チェンハン、ククルは一体どうしちゃったの?」

チェンハン「わからない。でも、なんだかすごく真面目っぽいね」

いつもと様子の違うククルを心配するチェンハンたち。エドウィン先生に認められたという事実がククルを変えたのだが…。

ククル「フン!馬鹿なヤツらめ。もう以前のオレ様とは違うんだ。あのエドウィン先生がオレを認めたんだ。古霊仙族の夜明けも近いぜ!オレ様は古霊仙族のククル王子、正義の象徴、ラベル大陸の守護者だー!」

一同「アハハハハ!」

ククルの勇ましい姿に大爆笑するアンアンたち。

アンアン「ククル、どうしちゃったの」

ククル「オマエら、なんで笑ってんだよ!」

ルル「かっこつけんな、肉まん王子」

ルーシャ「真面目ぶっちゃって。ククル王子に守ってもらうようじゃ、ラベル大陸もおしまいよ」

ククル「オ、オマエら…。マジ、ムカツク…。あれ?この気配は…」

アンアンたちにからかわれ怒っていたククルだったが、ふと何かの気配に気づいた。

 

場面は変わって、蓮の花が咲く池のほとり。そこに空から光の玉が落ちてきた。その光は地面に落ちると、精霊王にその姿を変えた。白い衣装に身を包んだ、優しい顔をした精霊王だ。しかし、かなり弱っているようで、その体は震えていた。

?「無霜、どうしてなの…」

すると、そこにそっくりの精霊王が現れた。しかし、無霜と呼ばれる精霊王は黒い衣装に身を包み、その額には暗黒の紋章が浮かんでいた。

無霜「お姉ちゃん、私たちは双子の花でしょう?なのに、お姉ちゃんは生まれついての光の存在。そして私は闇の存在でお姉ちゃんの影…。どうしてなの?!」

?「それは…」

無霜「純真無垢な清明お姉ちゃん、不公平だとは思わないの?」

無霜の額に光る暗黒の紋章に気づく清明

清明「黒魔法!無霜、しっかりして!あなたは私の大切な妹、正気に戻って!」

目に涙を浮かべて自分の頬を撫でる姉の姿を見て、無霜は一瞬嬉しそうな表情になった。しかし、暗黒の紋章が光り、無霜の心は再び悪に支配された。

無霜「大好きなお姉ちゃん、そんなに悲しまないで。私がお姉ちゃんと代わってあげる。私たちは一つになるの」

無霜の攻撃を受け、清明は苦しみながら消えていった。

そして、そこにタバスとメリメが現れた。急いでタバスの側に近寄る無霜。

無霜「王子、これからは並蒂蓮精灵王はこの私一人だけです」

タバス「いや、並蒂蓮は双子の花で、その【精元】はただ一つ。お前は精元を持っているか?」

無霜「清明…」

忌々し気に姉の名を呟く無霜。

 

タバス「光がこの世の支配者などと、一体誰が決めたのだ。暗黒が世界を支配してはいけないのか?」

タバスの言葉に無霜は満足げに微笑んだ。

 

【続く】