小花仙 日本語訳

中国アニメ「小花仙」を個人の趣味で日本語に翻訳しています。

小花仙第2季第50集 運命の陣

 

ご注意!!

次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。

※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。

 

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小花仙第2季第50集 命运之阵

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【大雑把なあらすじ】

迷の王子タバスとの戦いから逃げ、花港市に戻ってきたアンアン。家の温室でパパの思い出話を聞いている。パパとママの出会いのこと、ママは実は人間ではなく、ラベル大陸を救う使命を負っていること、たとえ離れていても、ママはずっとアンアンのことを見守っていること…。パパは泣きじゃくるアンアンを励まし、ママが残した魔法のコンパクトをアンアンに手渡した。

 

アンアンから花仙精霊王を奪った迷の王子タバスと暗黒の女神ヤージャは、暗黒魔神に戦況を報告していた。あと一人、荼靡花精霊さえ捕まえればこの戦いは我々の完全勝利だと。ヤージャから報告を受けた暗黒魔神の力は勢いを増し、混沌の異世界に魔法陣を出現させた。

 

【日本語訳】

部屋でうたた寝しているアンアンのパパ。突然、机の上の百合の花が光を放ち、パパは目を覚ました。すると、その光は“小さな鍵”に変わり、パパの手の平に落ちた。

パパ「リリー(アンアンのママの名前)、来るべき時が来たようだ」

 

場面は変わって、赤ちゃんの頃のアンアン。

花いっぱいの温室にママと二人でいる。

アンアン「ママ、ママ…」

ママ「アンアン、私の愛しい子」

そこにどこからか光の玉が飛んで来た。

ママ「(光の玉に向かって)おいで、いい子ね。…アンアン、見てごらん」

すると、その光の玉は花の蕾に止まり、その花びらを開かせた。

アンアン「おはな…!」

ママ「アンアンはお花が好き?」

アンアン「うん!」

ママ「ママも好きよ」

 

アンアンを優しく抱きしめるママ。すると、ママの背中に美しい羽が現れた。そこに百合の鉢植えを抱えたパパが入って来た。

パパ「リリー!ほら、この百合…」

背中に羽の生えた妻の姿を見て驚いたパパは、うっかり百合の鉢植えを落としてしまった。ママは咄嗟に魔法を使って百合の鉢植えを助けたが、そのせいで自分が人間ではないことがばれてしまった。自分の秘密をパパに打ち明けるママ。パパはアンアンをあやしながら黙って聞いている。

 

(ママの秘密。ラベル大陸の物語)

伝説によると、妖精たちの住む花の国があるという。その国の名はラベル大陸、そこには強大な【神秘の力】が眠っていると伝えられている。

 

ラベル大陸には古から続く三つの民族が暮らしていた。神聖な守護の力を持つ古霊仙族、危険を恐れず騎士道を重んじる勇気国、善悪定まらず欲深い風沙国。そして、ラベル大陸の雲の端に、強く美しい精霊国王が治める花の精霊たちの国があった。精霊国王は花の精霊たちに祝福を与える代わりに、精霊たちにラベル大陸の三つの国を守らせた。そのおかげで、三つの国々は各々がラベル大陸での職責を果たすことができた。

 

しかし、ある日、暗黒魔神がこっそりとラベル大陸に忍び込んできた。風沙王は肩を並べて戦ってきた勇気国を裏切り、悪の手先となってしまった。そのため、古霊仙族は【幽境森林】に閉じ込められ、勇気国の国力は次第に衰えていった。

 

暗黒魔神が【神秘の力】を手中に収めようとしたその時、一筋の光が暗闇を引き裂き、光の女王が忽然と現れた。そして、女神はその力で暗黒魔神を追い払った。しかし、暗黒魔神は諦めず、影に潜んで機会を窺っていた。

 

眼を開いた女神は比類なき力を持っているかに見えた。しかし、女神は言った。

私の力では暗黒魔神を永久に葬り去ることはできない。私たちにできることは、様々な能力を持つ花の精霊王たちを集め、彼らの力で魔法陣を組ませることだと。

 

その魔法陣は封印の力を持っており、暗黒魔神を永久に暗黒の中に封印することができた。その魔法陣の名は【花の法典】。しかし、暗黒魔神は魔法陣の中でもがきながら、封印から逃れる策を必死に考え抜いた。

 

人々は怯え脅かされながら生き、女神に祈った。そして、女神に疑問を投げかけた。どうすればこの危機から永久に逃れられるのかと。

 

女神は沈黙した。彼女に出来ることは【花仙守護神】を探し出すことだけだった。花仙守護神だけが、全てを救う【奇跡の花】を見つけ出すことができるからだ。

 

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全てを語ったママは辛そうだった。しかし、ママの話を聞き終えたパパは、アンアンをあやしながらこう言った。

パパ「とても感動的な物語だね。実は僕も美しい物語を知ってるんだ。花港市という花が咲き誇る街があってね。ある雨の日、一人の冴えない青年が公園で幸せのクローバーを探していた。(アンアンをあやしながら)アンアン、いい子だね。…ええと、どこまで話したっけ?そうだ、雨が降っていたんだ。その青年は最悪の天気の日に、人生で最も美しく、最も素晴らしい人と出会ったんだ。」

 

(パパの回想シーン)

ママとの出会い。公園で一人雨に濡れているママにそっと傘を差しだすパパ。

若い頃のパパ「お嬢さん、どうしてずぶ濡れなんだい?道に迷ったのかな?」

ママ「ご親切にありがとう。でも、貴方に迷惑をかけてしまうわ」

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

パパ「その青年は思った。この人はきっと妖精だ。そうだ、この美しいお嬢さんは本当の妖精なんだ。そして花の守護神なんだと」

ママ「私を信じてくれるの。よかった…」

パパ「信じるさ。君は花の守護神で、幸福の女神でもあるんだ」

ママ「ええ…」

パパ「幸福の女神さん、【奇跡の花】は見つかったかな?」

ママは幸せそうにうなずいた。

 

場面は変わって現在。

温室でパパの思い出話を聞いているアンアン。

アンアン「じゃあ、パパは全部知ってたの?」

パパ「ははは、何を知ってたって?」

アンアン「私のこと、精霊のこと、魔法のこと、そしてククルのこと…。パパはククルが本物の王子だって知ってたの?」

パパ「うん、とても驚いたけどね。パパはずっとママのことを夢だと思っていたんだ。うん、美しい夢…。でも、僕は信じたいんだ」

アンアン「何を…?」

パパ「全ての美しい夢をさ。僕の娘は本当のお姫様で、その温かく眩い輝きで全ての人を照らすことができる。そして、みんなに希望と幸福をもたらしてくれると。そして、君のママが自分の信じるもののために行った全てのことを…」

アンアン「でも、でも、魔法の腕時計も魔法のステッキも全部壊れちゃった。私の守護精霊もいなくなっちゃった。チェンハンたちもわたしのせいで連れてかれちゃったし、精霊たちも花の法典も全部取られちゃった。ククル、私たちの努力は全部無駄だった…。ママ…」

 

泣きじゃくるアンアンの前にパパは小箱を置いた。

パパ「アンアン、風に吹かれ雨に打たれながら花は成長していく。厳しい寒さや霜に見舞われることもある。でも、ごらん。美しく咲き誇るその一瞬のために、花たちは希望を捨てないんだ。人の一生はまるで花のようだ。多くの困難や挫折が降りかかる。でも、大切なのはそれに打ち勝つことだ」

アンアン「パパ…」

パパ「それはママがアンアンに残したものだよ」

アンアン「ママが私に…?」

パパ「ママはずっとアンアンのことを見守っているよ。たとえどこにいたって…」

アンアンが小箱を開けると、中には魔法のコンパクトが入っていた。

 

場面は変わって、暗黒の女神ヤージャの居城。

暗黒魔神に戦況を報告するヤージャ。

ヤージャ「偉大なる暗黒魔神様、私たちはついに成し遂げました。迷の王子殿下はあの地球の少女に勝利し、49人の精霊王を手に入れました。最後の一人、【逆転末路】の荼靡花精霊王さえ手に入れれば全ては大成功です。…暗黒魔神様?」

 

暗黒魔神の力は次第に強さを増し、ヤージャとタバスは混沌の異世界へと飛ばされた。

 

タバス「こ、これは…」

暗黒魔神の力は止まらない。その力は混沌の異世界に魔法陣を出現させた。

 

 

【続く】