小花仙 日本語訳

中国アニメ「小花仙」を個人の趣味で日本語に翻訳しています。

小花仙第1季第3集 アンアン、魔法少女になる!


ご注意!!

次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。

※こちらの日本語訳は個人が趣味で行っているものであり、公式とは一切関係ありません。

※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。

 

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小花仙第1季第3集 收复约定 达成!

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【大雑把なあらすじ】

憧れのお兄さん、ワンクー(王珂)からの預かり物であるツバキの鉢植えを割ってしまったアンアン。このツバキは、ワンクーが自分のおばあさんの誕生日祝いに送る大切な花だった。ワンクーに嫌われるのを恐れたアンアンは割れた植木鉢を隠そうとしたが、ワンクーに見つかってしまう。しかし、不思議なことに割れたはずの植木鉢は元の姿に戻っていた。

 

なんとかピンチを切り抜けたアンアンがさきほどの出来事を不思議に思っていると、手に持っていた植木鉢がいきなりククルの姿に変わった。実は、ククルが植木鉢に変身していたのだ。魔法の力に驚いたアンアンはツバキを元の姿に戻して欲しいとククルに頼む。アンアンの必死の願いにククルは折れ、修復魔法でツバキを元に戻そうとする。しかし、魔法は失敗し、ツバキは無残にも散ってしまった。これに激怒したアンアンはククルを責め、ククルは助けを求めるべく椿を召喚した。

 

しかし、アンアンの守護精霊である椿は、アンアンの命令以外には従わないという。そして、椿に命令するには今のままでは駄目で、【花仙魔法使者】にならなければいけないという。すなわち、地球に散らばった花仙精霊王たちを探し出し、花の法典を元の姿に戻すという使命を負わなくてはいけないのだ。

 

重い使命であるにも関わらず、ツバキを元に戻したい一心で花仙魔法使者になってしまったアンアンだったが…。

 

【日本語訳】

(アンアンの夢の中。憧れのお兄さん、ワンクー(王珂)を見つけて喜んで駆け寄るアンアン。)

アンアン「ワンクーお兄ちゃん、ワンクーお兄ちゃん!」

ワンクー「アンアン、どうしたの?」

アンアンに気づいて振り返るワンクー。手にはツバキの鉢植えを持っている。

アンアン「お兄ちゃん、そのお花誰かにあげるの?」

ワンクー「そうだよ。僕の大切な人にあげるんだ」

アンアン「大切な人…」

自分へのプレゼントではないかと期待に頬を染めるアンアン。

ワンクー「このツバキは僕のおばあさんへのプレゼントなんだ」

アンアン「おばあさん…」

ワンクー「もうすぐおばあさんの誕生日なんだ。僕が小さかった頃、おじいさんはよく言ってた、おばあさんはツバキのように優雅な人だって。おじいさんはもう亡くなってしまったけど、大切な誕生日にはおばあさんの一番好きな花を贈りたいんだ」

アンアン「私にくれるんじゃなかったのか…」

自分へのプレゼントではないことがわかり、がっかりするアンアン。すると、どこからか自分を呼ぶ声が聞こえてきた。その声で目が覚めるアンアン。

 

パパ「アンアン、起きなさい。お寝坊さん、早く起きて朝ごはんを食べなさい」

アンアンが目を開けると、そこには激マズ料理を持ったパパが立っていた。

アンアン「パパ、お腹が空いてないの!もう少し寝かせて!今日は土曜日なんだし」

パパの激マズ料理を回避すべく、布団に潜り込むアンアン。

パパ「そうだ、今日は土曜日だった。花壇の花を店に届けないと。アンアン、ワンクー君に世話を頼まれていたツバキが咲いたよ。もうすぐ取りに来るんじゃないかな」

アンアン「ワンクーお兄ちゃん!」

ワンクーが来ると知り、アンアンは喜んで飛び起きた。急いで身支度を整え、リビンクのソファに座っているククルに声をかける。

アンアン「ちび王子、白馬の王子様に会って来るね。パパ、花壇を見てくる!」

 

アンアンを見送り、壁にかけてある家族写真に話しかけるパパ。そこには赤ちゃんの頃のアンアンとパパ、そして今は遠くにいるママ(リリー)が映っていた。

パパ「アンアンはいつも元気だね。リリー、僕たちの娘は大きくなったよ。君が残した花壇の花もきれいに咲いてる。僕は頑張っていい父親をやってるよ。だから安心して」

 

(場面は変わってアンアンの家の花壇。ワンクーから世話を頼まれていたツバキが見事に咲いている。)

アンアン「すごい!ツバキが咲いてる!ママ、この花壇を残してくれてありがとう。“二連休のときだけのお花屋さん”もすごくいいアイデアだよ。だって、ワンクーお兄ちゃんがアルバイトに来てくれるんだもん。ワンクーお兄ちゃんは花港市一のイケメンだよ!ううん、中国一!宇宙一!」

憧れのお兄さんに会えるのが嬉しくて浮かれるアンアン。そこにククルをくわえた飼い猫のシロが現れる。

アンアン「シロ、シロ、嬉しいな」

ツバキの鉢植えを片手にシロを抱き上げるアンアン。しかし、嫌がったシロが逃げ出した勢いで植木鉢は地面に落ち、こなごなに割れてしまった。

アンアン「終わった!終わったー!ワンクーお兄ちゃんに嫌われちゃう。どうしよう、どうしよう…」

大切なツバキの鉢植えが割れてしまい焦るアンアン。そのとき、ワンクーの声が聞こえてきた。

ワンクー「誰かいるの?アンアンかな?」

アンアン「どうしよう…。誰か助けて。植木鉢が元に戻ったらいいのに…」

こなごなになった植木鉢を抱えて涙目のアンアン。仕方なく、壊れた植木鉢を花壇の隅に隠す。そして、そこにワンクーが入ってきた。

ワンクー「やっぱりアンアンだ。こんなに早くからお手伝いなんて本当にいい子だね」

アンアン(笑顔もすてき❤)

ピンチであることも忘れてワンクーの笑顔に見惚れるアンアン。

ワンクー「夏木教授はいつも研究で忙しいけど、二連休のときは花壇で育てた花を地域の人たちに分けてあげてるんだ。みんなきれいな花が見られて喜んでる。僕もお手伝いできて嬉しいよ。アンアン、今日も一緒に頑張ろうね」

アンアン「うん!」

ワンクー「…アンアン、後ろのは何?」

アンアン「な、何でもないよ!(…まずい、見られたかな。ママ、助けて!)」

心の中でママに助けを求めるアンアン。すると奇跡が起こった。

 

ワンクー「わあ、きれいなツバキだ!夏木教授は本当にすごいな」

こなごなになったツバキの鉢植えは元の形に戻り、見事な花を咲かせていた。

アンアン「どうして…」

お兄ちゃん「きれいだなあ。二色のツバキなんて珍しいね。アンアン、お父さんにお礼を言っておいてね。そして、アンアンもありがとう。こんなに大事に育ててくれて」

ワンクーにお礼を言われて照れるアンアン。

ワンクー「それじゃあ、ツバキのお世話をよろしくね。僕は先にお客様にお花を届けに行ってくる」

アンアン「うん!」

ワンクー「ありがとね!」

 

元の形に戻ったツバキの鉢植えを抱え、一人ぼんやりとするアンアン。

アンアン「どういうこと?まるで魔法みたい。不思議だな」

ククル「魔法のおかげに決まってんだろ。早くオレ様に礼を言え」

どこからかククルの声が聞こえてきたかと思うと、手に持っていた植木鉢がいきなりククルの姿に変わった。

アンアン「ククル、どこから出てきたの?!」

驚きのあまり、ククルを地面に叩きつけるアンアン。

ククル「失礼なヤツだな!オレ様はオマエの恩人だぞ!オレ様の魔法がなかったら…」

アンアン「ゆうべのは夢じゃなかったんだ」

ククル「当たり前だろ!全部オレ様の魔法のおかげだぞ」

アンアン「魔法って本当にあるんだ」

ククル「当たり前だろ!何回言ったらわかるんだ!この庶民が!」

アンアン「すごい!じゃあ昆虫王子、さっきは植木鉢に変身して助けてくれたけど、植木鉢を元に戻すこともできる?」

ククル「馬鹿な地球人が!何回言わせるんだ!その1!オレ様は昆虫王子じゃない、花の王子様だ!その2!」

アンアン「助けて…」

ククルの言うことなど聞かず、涙目で助けを求めるアンアン。さすがのククルも女子の涙には弱いようだ。

ククル「オレ様はそんな風に見つめられるのが一番弱いんだ。わかった、王子には騎士道精神が必要だ。たとえ愚かな地球の少女でも助けてやらねばなるまい。オレ様にまかせておけ!」

ツバキを元の姿に戻すべく、魔法のステッキを構えるククル。

アンアン「なんかすごそうだね!」

ククル「オレ様の修復魔法を見てろ!ツバキ復活!」

こなごなだった植木鉢の破片が一つになり、元の姿に戻ったかのように見えた。しかし、魔法は失敗し、植木鉢は再びこなごなになり、ツバキの花びらまで散ってしまった。

アンアン「このバカ昆虫!何するの?!」

怒ったアンアンはククルの体を掴み、激しく揺さぶった。

ククル「離せ!バカ人間!」

アンアン「ツバキを返せ!返せ!このバカ昆虫!」

ククル「椿、何やってんだ!早く出て来い!早くオレ様を助けろ!バカ人間に殺される!」

ククルは魔法のステッキで椿を召喚した。

椿「アハハハハ、笑わせてくれるわね。変身術以外はまるで駄目なくせに、修復魔法でかっこつけようとしたの?」

ククル「黙れ!椿、お前に命令する。ツバキを元に戻せ!」

椿「あなたが私に命令するの?私はあなたの守護精霊はじゃない、アンアンの守護精霊よ」

そう言い残して椿は消えてしまった。アンアンは状況がよくわかっていなかった。

アンアン「椿はツバキを元の姿に戻せるの?」

ククル「もちろんだ。ツバキの精霊王がツバキを直せなくてどうする。早くオレ様を離せ!」

アンアン「でも、どうして椿はいなくなっちゃったの?」

ククル「ヤツは花仙使者が呼ばないと来ないんだ」

アンアン「花仙使者って誰?」

ククル「オマエだよ!」

アンアン「私?」

ククル「そうだよ。大バカな地球人のオマエだよ。アンアン、オマエは本当にツバキを元に戻したいのか?」

アンアン「もちろんだよ!」

ククル「…やるよ」

魔法のステッキを取り出し、ククルはアンアンに渡した。

アンアン「何をすればいいの?」

ククル「オレの言う通りに言え。愛、美、智の力」

アンアン「愛、美、智の力」

ククル「偉大なる花神ププラ様を証人とし」

アンアン「偉大なる花神ププラ様を証人とし」

ククル「そしたら願い事を言え」

アンアン「愛、美、智の力よ、偉大なる花神ププラ様を証人とし、花仙魔法使者シア・アンアンの名において、貴女に命じます。椿!」

ククルの言う通りに呪文を唱えると、再び椿が現れた。

椿「上手よ!アンアン!」

アンアン「…椿、本当にツバキを元に戻せるの?」

椿「もちろんよ。でも、それには花の精霊の呪文が必要なの。この世界で、花仙魔法使者だけがその呪文を使えるの」

アンアン「私はその花仙使者じゃないの?」

椿「あなたはまだ花仙魔法使者じゃないの。花の法典の持ち主だけが花の精霊の呪文と魔法を使えるのよ」

アンアン「じゃあ、花仙魔法使者になる!」

アンアンの答えを聞き、真面目な表情になる椿。

椿「じゃあ、アンアン。花仙精霊王たちを見つけ出して花の法典を元の姿に戻すと誓える?」

アンアン「うん。誓う誓う!私は何をすればいいの?」

ツバキを元に戻したい一心で、あまり考えずに椿の言葉にうなずくアンアン。

椿「自分を花仙魔法使者だと認めたとき、魔法のステッキがあなたを導くわ」

椿の言葉に従い、魔法の呪文を唱えるアンアン。

 

アンアン「愛、美、智の力よ、偉大なる花神ププラ様を証人とし、花仙魔法使者シア・アンアンの名において、貴女に命じます。椿!ツバキの花を元に戻して!」

 

 

(場面は変わって昼。約束のツバキの鉢植えを受け取りに来たワンクー。)

ワンクー「アンアン、大事に育ててくれてありがとうね」

アンアン「ううん。たいしたことないよ」

ワンクー「そうだ、お礼にこれをあげる。ツバキの花のような人になってね」

そう言って、ポケットからツバキのアクセサリーのついたヘアピンを取り出した。

アンアン「ツバキの花のような人…」

お兄ちゃん「ツバキの花言葉は控えめ、可愛らしさ、謙虚さ。アンアンにはそういうところがあると思うよ」

憧れのお兄さんに褒められ、アンアンは上機嫌だった。

 

(場面は変わって夜。部屋で一人浮かれるアンアン。)

アンアン「ワンクーお兄ちゃんからのプレゼント、すっごく可愛い!お兄ちゃんはいつも優しいんだ❤」

ククル「チェッ、世間知らずの地球人が」

椿「もういいから。アンアンは花の法典を元に戻す任務を引き受けてくれたんだよ。よかったじゃない」

ククル「フン!」

アンアン「それに私のこと可愛いって~❤」

浮かれて歌いだすアンアン。

ククル「ウルセーぞ、庶民!」

 

部屋の中で大騒ぎする三人。窓の外に見慣れぬ黒猫がいることに気づいたのはシロだけだった。

 

 

【続く】