小花仙 日本語訳

中国アニメ「小花仙」を個人の趣味で日本語に翻訳しています。

小花仙第2季第4集 魔輪の眼

 

ご注意!!
次の二点につきまして、ご理解くださいますようお願い申し上げます。
※こちらの日本語訳は個人が趣味で行なっているものであり、公式とは一切関係ありません。
※素人の翻訳のため、訳し間違い、読みづらい点もあるかと思います。参考程度に考えていただけると幸いです。

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小花仙第2季第4集 魔轮之眼

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【大雑把なあらすじ】
二期の敵役、タバスの悲しい生い立ち続編。
呪いの眼を持って生まれたタバスは、人に嫌われ蔑まれて生きてきた。弟を深く愛するシモンは彼を助けるため、【氷蛇要塞】に一人出向く。そこには命と引き換えに願いを叶える魔法【心境】が眠っているという。シモンは命を落としそうになりながらも、【心境】を手に入れることに成功した。これにより、タバスは“魂”で物が見えるようになり、普通の生活を送れるようになった。もともと天賦の才に恵まれたタバスは、次第に自分の才能に自惚れるようになる。そして、父王が自分に王位を譲らなかったことをきっかけに、不満が爆発、闇落ちしてしまう。
タバスの生い立ちを聞いているところに、タバスとメリメ、そしてタバスにより闇落ちさせられた水仙精霊王ナーシサスが現れた。
ダイ・ウェイウェイ先生はメリメの攻撃により地球上で魔法が使えないように、ルシオはタバスの策略により異世界へと飛ばされてしまう。
自分の不甲斐なさから大切な二人を危険な目に遭わせてしまったアンアンは、泣きながらタバスからの宣戦布告を受け入れた。
 
【日本語訳】
(ナレーション)
勇気国の第二王子タバスは、【邪悪な魔神】に凶悪な闇の呪いをかけられ生まれてきた。途方にくれた国王は女神に頼んでその呪いを封印してもらうも、それは一時しのぎでしかなかった。それでも、幼いタバスは兄シモンからたくさんの愛情を受け、幸せに成長していった。しかし…。
 
花港市の女神公園。
タバスの生い立ちについて、ルシオから話を聞くアンアンたち。
アンアン「でも、タバスは全く目が見えないのに、なんでそんなに強くなったの?」
チェンハン「そうだよ。それに、そんなに悪い人じゃなさそう」
ククル「そんな訳ないだろ!ラベル大陸では、みんな“タバス”という名前を口にするのを憚って“迷の王子”って呼んでるんだ。高貴なオレ様とは格が違うんだよ」
ルシオ「ククル…」
アンアン「もういいから、このうぬぼれ昆虫!話の続きを聞きなよ!」
 
ルシオ「シモン王子はタバスのことを助けたいと心から思っていた。そして、彼は【女神図書館】で見つけた一冊の古書の中から、【心境】と呼ばれる不思議な魔法を見つけ出す。魔法と言っても、それを使った者の命と意識とを引き換えに、その者の望みを叶えるというものだ。あまりに禁忌すぎるが故、その魔法は危険に満ちた【氷蛇要塞】に氷漬けにされていた。詳しいことは誰も知らないが、多くの困難と危険を乗り越えて、シモンはついにその魔法を手に入れた。シモンが命がけで手に入れた魔法のおかげで、タバスは“魂”で物を見ることができるようになり、この時から、タバスは普通の人と同じように生活したり勉強したりできるようになった。また、彼はずば抜けた天賦の才の持ち主であったため、魔法と武術を同時に習得し、どんどん強くなっていった。そして、勇気国で唯一無二の存在となった彼は、このように優れた自分を誇らしく思うようになり、かつてタバスが万能だと思っていたシモンでさえ、タバスに敵わなくなっていた」
 
アンアン「わあ!すごい!」
チェンハン「感動的!」
ククル「な~にが、感動的~だ!オマエラ女にはもうウンザリだ。シモンのおかげで生まれ変わったとはいえ、タバスはまともには育たなかったんだ」
アンアン、チェンハン「どういうこと?」
ククル「ヤツは暗黒勢力に入ったんだ」
アンアン「え!どうして?」
ダイ・ウェイウェイ先生「詳しいことは一言では説明できないけど、主な原因はやはり勇気国王ヨハンの謎の消失とタバスのシモンへの嫉妬…」
ルル「それと、邪悪からの絶え間ない誘惑…。女神様が封印していた【魔輪の眼】が開かれたの」
アンアン「魔輪の眼?」
ククル「つまり、邪悪の魔神が勇気国王ヨハンにかけた呪い、すなわちタバスの封印された眼のことだ」
アンアン「あ!」
チェンハン「それはまずいのでは…」
 
場面は変わって、タバスの過去。
混沌とした異世界で一人膝を抱えるタバス。闇の中から誘惑の声が聞こえてくる。
暗黒魔神「タバス、早く来い、早く来い…。私たちは一つなのだ…」
タバス「どうして、どうして父王も母皇も俺のことが嫌いなんだ。みんなが俺のことを嫌ってる。どうしてシモンまで俺のことを裏切ったんだ…」
暗黒魔神「お前に嫉妬しているからだ、殿下…」
タバス「父王はシモンに王位を譲ったけど、俺に譲るべきだったんだ。俺こそがあの伝説の運命の人なんだから!」
暗黒魔神「そうだ、我が王子。封印を解いてやろう。お前こそがあの【伝説の人】だ。ちっぽけな勇気国だけでなく、ラベル大陸全てがお前のものだ…」
 
混沌の異世界に突如現れる大きな門。
薔薇で縁取られたその門は赤い光を放ち、その光はタバスを闇の姿へと変えていく。
タバスがその門に魔力を注ぐと、門の向こうに薔薇の眼帯をした男が現れた。
彼はタバスの守護精霊王、黒薔薇男爵メリメ。タバスの召喚により、メリメの眼に光が宿る。
 
シモン「だめだ!タバス!やめなさい!」
混沌の異世界にシモンが現れる。必死で弟を止めようとするも、タバスはシモンの目の前で更に凶悪な闇の姿へと変わっていった。
タバス「大好きな兄さん、これが本当の俺の姿だ。こんな無用な物、兄さんに返してやる…!」
そう言うと、タバスは胸のあたりから青い宝石のようなものを取り出し、シモンに投げつけた。それはかつてシモンがタバスのために命がけで探し出した【心境】であった。心境はシモンの手の中に落ち、儚く消えていった。
変わり果てた最愛の弟の姿に涙を浮かべるシモン。苦し気に決意の言葉を口にする。
シモン「私はかつて女神に誓った。国家を守り、邪悪な者たちと戦い抜くと。臣民を、魂を、そしてお前を守り抜くと。だから、私の愛する弟よ、邪悪な者たちがこの地を立ち去るまで、私はお前と徹底的に戦い抜く。そして、かつてのお前を取り戻す!」
 
場面は変わって、花港市の女神公園。
アンアン「感動的~!タバスに元の姿に戻って欲しい!」
メリメ「それはあり得ないことだ。幼稚で愚かな地球の少女よ」
黒薔薇の花びらを舞い散らし、タバスとメリメが現れる。
ククル「迷の王子タバス!」
ルシオ「王子、お下がりなさい!」
タバス「ククル。お前は本当に古霊仙族の面汚しだ。先生の後ろに隠れることしかできないとは」
ククル「何だって?」
ルシオ「古霊仙族が他者にとやかく言われる筋合いはない!」
タバス「ならよい。ならば、私はあの少女だけを相手にしよう」
アンアン「私…?」
タバス「ナーシサス!」
タバスが召喚した水仙精霊王ナーシサスを見て驚くククルとルル。
ルル「あ、あれは」
ククル「なんでだよ!なんでヤツのとこにも花仙精霊王がいるんだ?」
アンアン「なんで?」
チェンハン「アンアン、伝説の人って二人いるとかじゃないよね?タバスも花仙精霊王を捕まえられるの?」
ルル「ううん、それはない。花仙精霊王はみんな正義の存在なの。見て、水仙精霊王ナーシサスの悪魔みたいな姿。きっとタバスが黒魔法を使ったんだ」
タバス「さすがは女神の娘。しかし、私に言わせれば、どんな手段を使おうと、全ての花仙精霊王を集め、花の法典を手に入れさえすればよいのだ」
ククル「馬鹿言うな!」
タバス「そうか?光が全てを統治するなど誰が決めた?なぜ闇ではいけない?ププラ女神もまもなく神力を使い果たして消滅するだろう。」
一同「なんだって!」
タバス「ナーシサス、お前の真の力を見せてやれ!」
タバスの命を受け、ナーシサスが動く。急いで変身の呪文を唱えるアンアン。
アンアン「花仙魔法使者、シア・アンアン。変身!…あ、イタ!」
変身の途中でアンアンを攻撃するナーシサス。
チェンハン「アンアン!」
ククル「オマエ、卑怯だぞ!」
ルル「アンアンはまだ変身してないのに」
そこに、ルルの背後からメリメがいばらの鞭で攻撃をしかける。すかさず身を挺してルルを守るダイ・ウェイウェイ。いばらの鞭が彼女の体をきつく締め上げる。
ルシオ「ダイ・ウェイウェイ!」
アンアン、チェンハン「ダイ・ウェイウェイ先生!」
メリメの攻撃を受け、膝から崩れ落ちるダイ・ウェイウェイ。
ルル「ダイ・ウェイウェイ先生、どうしたの?」
先生「わ、私の力が消えてしまった…」
タバス「地球上で、お前は二度と魔法を使うことも、守護精霊を召喚することもできなくなった」
ククル「オ、オマエは!なんてムカつくヤツなんだ!」
怒りに任せ、タバスに突撃するククル。
タバス「身の程知らずめ」
ククルをかばうため、思わず飛び出すルシオ。ククルの体を掴み後方に投げる。
タバス「かかったな。最強の魔法師もこの程度か」
ルシオの足元に現れる闇の魔法陣。全てはルシオを捕らえるためのタバスの策略だった。
タバス「ナーシサス、水鏡封印!」
魔法陣に捕らえられ身動きのとれなくなったルシオは、ナーシサスの攻撃を避けられず魔法陣の中に消えていった。
一同「ルシオ!」
ククル「エドウィン先生…!馬鹿だよ…!」
ルシオの消失に涙を浮かべるククル。
タバス「シア・アンアン、私とお前の二人だけの戦いを始めよう。いかなる者もこの戦いに手出しをしてはならない。そして、皆に知らしめてやろう、誰が真の【伝説の人】であるかを!」
アンアン「受けて立つわ!私はあなたなんかに負けはしない。絶対にルシオを助け出してみせる!」
アンアンの涙ながらの決意に満足したタバスとメリメは闇の中へと消えて行った。
 
アンアン「私が役立たずだからだ…」
自分の不甲斐なさに涙を流すアンアン。
チェンハン「アンアン…」
先生「安心して。エドウィンは最強の魔法師よ。彼はきっと大丈夫。私たちは絶対に彼を救い出せるわ」
ルル「元気出して、花仙魔法使者。女神様が私たちを寄こしたのは、あなたを助けるためなの」
ククル「なんだって?何か秘密兵器があるのか?なんで早く出さないんだよ!」
ルル「まずははぐれてしまった智の仙女ルナと、美の仙女ルーシャを探し出さないと…」
 
【続く】